事業の内容
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/ 原文長 約4486文字
3【事業の内容】 当社の主たる事業は、有効な治療法がない患者さんに対し新たな治療を提供することであり、独自のDDS技術を活用した抗がん剤の開発並びに、新しいモダリティ技術である遺伝子治療製品及び核酸創薬による難治がん治療薬や組織再生を促進する医薬の開発に取り組んでおります。現在、VB-111(卵巣がん)、ENT103(中耳炎)、NC-6004(頭頸部がん)、NC-6300(軟部肉腫)、核酸医薬NC-6100(乳がん)の5つが臨床試験段階にあります。これらを含め革新的な医薬品を患者さんにお届けし、健康と幸福に貢献することを目的としております。 (1)当社設立の経緯 当社は、東京大学の片岡一則名誉教授(現 当社取締役)、東京女子医科大学の岡野光夫名誉教授(現 当社取締役)らが発明したミセル化ナノ粒子技術による医薬品の開発を目的に、1996年6月に設立されました。 同教授らは、医薬品を封入したミセル化ナノ粒子が静脈内投与された場合、薬物が血中に長時間循環することにより、効果が持続する薬物キャリア *1 となり得ること及び、がん組織等の病変部へ集積(標的化)することを示しました。 当社では、同技術を利用した医薬品の実用化によって従来の薬物療法の有効性と安全性が高まれば、これまで期待する効果が得られなかったがん等の難治性疾患における薬物療法の有効性を高めることができると考えており、ミセル化ナノ粒子(高分子ミセル) *2 技術のパイオニアとして同技術のポテンシャルを最大限に活かした製品開発を目指し、社会的ニーズの高い疾患領域を中心に事業を展開しております。 (2)当社技術の特長 当社のコア技術であるミセル化ナノ粒子は、水に溶けやすいポリマーであるポリエチレングリコール(PEG)と水に溶けにくいポリアミノ酸からなるポリマーを結合させたブロックコポリマー *3 から構成されます。 ブロックコポリマーを水中で拡散すると、外側が親水性で内側が疎水性という構造を有する20~100ナノメートル(nm) *4 サイズの球状のミセルを形成します。表面がPEGで覆われたミセルの疎水性内核部分には薬物や核酸、その他の生理活性物質を封入することができ、封入した物質の血中における安定性を高めます。 ミセル化ナノ粒子を応用する医薬品開発上のメリットとして、①投与後の消失の速い薬物や核酸などの血中持続性が高まる、②徐放化により薬物の血中濃度を副作用が発現する濃度以下に制御されることで安全性が高まる、③腫瘍などへの薬物の移行量を増やすことで効果が高まる、などが期待できます。 (3)当社の事業展開 当社は、ミセル化ナノ粒子技術を特許等の知的財産として所有しており、ナノテクノロジーを応用した創薬技術を基盤に研究開発を進め、事業化を行っております。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約2569文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社は、「ナノテクノロジーを用いて新しい医薬品を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献する」ことをミッションとし、「がん領域のイノベーションファーマとして、世の中に必要とされる『ファーストワン』を目指す」ことをビジョンに掲げ、事業を推進しております。 (2)目標とする経営指標 当社は医薬品等の研究開発を主たる事業として展開しておりますが、新薬の開発には長期にわたり多額の研究開発投資を要するため、現時点では継続的な事業利益を計上する段階には至っておりません。 当社のビジネスモデルは、①自社開発、②共同研究開発、③ライセンスアウト、④ライセンスインの4つの形態をとっており、既存のパイプラインについては、その進捗状況、提携先の開拓状況、資金等を勘案したうえで、①自社開発から②共同研究開発又は③ライセンスアウトへ、②共同研究開発から③ライセンスアウトへ移行することや、④ライセンスインにより新規のパイプラインを獲得すること、また、化粧品事業等他分野へ進出すること等により、事業進捗の加速化、研究開発費の負担軽減、安定収入の確保等に努めております。 当社は、このような事業活動の推進により、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題 当社は、既存事業であるミセル化ナノ粒子技術をコア技術とした医薬品開発を推進しつつ、当社の成長戦略として“早期収益化と革新技術の取り込みを推進”を掲げ、以下の3項目を重点目標としており、これらを最優先の対処すべき課題と認識しております。 ①後期臨床開発への集中 当事業年度に引き続き、開発ステージ後期のパイプラインであるVB-111、ENT103、NC-6004の臨床開発に集中し、早期のライセンスアウト及び承認申請による収益化を目指し開発を推進します。 VB-111は、VBLが進める国際共同第Ⅲ相OVAL試験に参画し、国内における第Ⅲ相臨床試験の患者リクルートを開始しております。国際共同第Ⅲ相臨床試験に途中から日本が参画することで、開発期間を大幅に短縮して国内での承認取得を目指すことができます。標準治療がないプラチナ抵抗性卵巣がんに対する新たな治療法を提供するため、本製品の早期の国内上市を目指しております。 ENT103は、セオリアファーマ株式会社との共同開発により中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。本試験は耳科領域では四半世紀ぶりとなる本格的な国内治験であり、新規の治療薬を市場投入するため、本試験の早期終了と製造販売承認申請を目指しております。 NC-6004は、頭頸部がんを対象に、免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱb相臨床試験を欧州、台湾において実施中です。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2569文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社は、「ナノテクノロジーを用いて新しい医薬品を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献する」ことをミッションとし、「がん領域のイノベーションファーマとして、世の中に必要とされる『ファーストワン』を目指す」ことをビジョンに掲げ、事業を推進しております。 (2)目標とする経営指標 当社は医薬品等の研究開発を主たる事業として展開しておりますが、新薬の開発には長期にわたり多額の研究開発投資を要するため、現時点では継続的な事業利益を計上する段階には至っておりません。 当社のビジネスモデルは、①自社開発、②共同研究開発、③ライセンスアウト、④ライセンスインの4つの形態をとっており、既存のパイプラインについては、その進捗状況、提携先の開拓状況、資金等を勘案したうえで、①自社開発から②共同研究開発又は③ライセンスアウトへ、②共同研究開発から③ライセンスアウトへ移行することや、④ライセンスインにより新規のパイプラインを獲得すること、また、化粧品事業等他分野へ進出すること等により、事業進捗の加速化、研究開発費の負担軽減、安定収入の確保等に努めております。 当社は、このような事業活動の推進により、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題 当社は、既存事業であるミセル化ナノ粒子技術をコア技術とした医薬品開発を推進しつつ、当社の成長戦略として“早期収益化と革新技術の取り込みを推進”を掲げ、以下の3項目を重点目標としており、これらを最優先の対処すべき課題と認識しております。 ①後期臨床開発への集中 当事業年度に引き続き、開発ステージ後期のパイプラインであるVB-111、ENT103、NC-6004の臨床開発に集中し、早期のライセンスアウト及び承認申請による収益化を目指し開発を推進します。 VB-111は、VBLが進める国際共同第Ⅲ相OVAL試験に参画し、国内における第Ⅲ相臨床試験の患者リクルートを開始しております。国際共同第Ⅲ相臨床試験に途中から日本が参画することで、開発期間を大幅に短縮して国内での承認取得を目指すことができます。標準治療がないプラチナ抵抗性卵巣がんに対する新たな治療法を提供するため、本製品の早期の国内上市を目指しております。 ENT103は、セオリアファーマ株式会社との共同開発により中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。本試験は耳科領域では四半世紀ぶりとなる本格的な国内治験であり、新規の治療薬を市場投入するため、本試験の早期終了と製造販売承認申請を目指しております。 NC-6004は、頭頸部がんを対象に、免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱb相臨床試験を欧州、台湾において実施中です。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約5065文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要) (1)業績 当事業年度における我が国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により経済活動が制限され、企業収益の悪化や雇用情勢の低迷が続いており、大変厳しい状況で推移いたしました。政府による社会経済活動と感染拡大防止の両立に向けた施策、ワクチン接種の進捗等により景気回復が期待されますが、変異ウイルスの脅威や感染再拡大の懸念等から、国内外ともに先行き不透明で予断を許さない状況になっております。 このような経済環境のもと、当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、経営基盤強化のためのM&A等による外部経営資源の活用などに積極的に取り組んでまいりました。 なお、新型コロナウイルス感染症の当事業年度における業績への影響につきましては、当社は医薬品等の研究開発段階にあるため、軽微であったと判断しております。 (ミセル化ナノ粒子による臨床パイプラインの進捗状況) 主要パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。 NC-6004(シスプラチンミセル)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.と共同で頭頸部がんを対象に、NC-6004及び免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ ® 」との併用による第Ⅱ相臨床試験を実施しております。欧米地域において、2019年7月より投与を開始し、2020年6月、第Ⅱa相試験の主要評価項目(キイトルーダ®併用時の推奨用量の決定)を達成し、2020年11月、欧州、台湾において第Ⅱb相試験を開始いたしました。本試験は、キイトルーダ®単剤との比較試験です。 NC-6300(エピルビシンミセル)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性及び安全性を確認する追加試験を実施しており、2020年10月に患者登録が完了しております。現在も治験薬の投与が継続されておりますが、並行してデータ解析を実施しております。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対するオーファンドラッグの指定 ※1 を受けております。 新たに拡充いたしました乳がんの約50%で過剰発現する転写因子PRDM14に対するsiRNA医薬NC-6100(SRN-14/GL2-800)につきましては、治癒的切除不能又は遠隔転移を有する再発乳がんを対象に公益財団法人がん研究会有明病院において2020年9月より医師主導第Ⅰ相臨床試験が開始されました。本剤は2020年9月1日付で統合したアキュルナ株式会社と複数のアカデミア研究機関が共同研究を進めてきた核酸プロジェクトの一つです。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約87文字
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】 当社の事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、記載は省略しております。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約1617文字
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 販売高(千円) 割合(%) 販売高(千円) 割合(%) Orient Europharma Co., Ltd. 317,696 57.5 150,845 48.2 株式会社アルビオン 132,750 24.0 109,250 34.9 3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)財政状態 (流動資産) 当事業年度末における流動資産の残高は6,902,163千円(前事業年度末は7,919,858千円)となり、1,017,695千円減少しました。これは主に、当期純損失の計上に伴う現金及び預金の減少によるものです。 (固定資産) 当事業年度末における固定資産の残高は918,805千円(前事業年度末は1,024,704千円)となり、105,899千円減少しました。これは主に、1年以内に満期が到来する投資有価証券の流動資産への振替によるものです。 (流動負債) 当事業年度末における流動負債の残高は265,374千円(前事業年度末は148,410千円)となり、116,964千円増加しました。 (固定負債) 当事業年度末における固定負債の残高は55,622千円(前事業年度末は27,186千円)となり、28,436千円増加しました。 (純資産) 当事業年度末における純資産の残高は7,499,972千円(前事業年度末は8,768,967千円)となり、1,268,994千円減少しました。これは主に、当期純損失の計上及び吸収合併に伴う新株式の発行によるものです。 (2)経営成績 当事業年度における経営成績については、「(業績等の概要) (1)業績」をご参照ください。 (3)キャッシュ・フロー 当社は現在、主たる定例的な営業収益がありませんので、研究開発の推進に伴う研究開発費の支出を、主に株式の発行による収入で賄っております。当事業年度末日現在の資金残高は1,891,799千円ですが、 一時的な余剰資金については預金又は元本維持を原則とした安全かつ流動性の高い金融商品等に限定して運用しており、 それら預金や金融商品まで合わせますと6,402,385千円となります。…