事業の内容
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/ 原文長 約7950文字
3【事業の内容】 当社の主たる事業目的は、日本発のナノテクノロジーを応用したミセル化ナノ粒子をコア技術として、主にがん領域において新しい医薬品を生み出し、社会に貢献することです。 (1)当社設立の経緯 当社は、東京大学の片岡一則教授(現 当社取締役)、東京女子医科大学の岡野光夫教授(現 当社取締役)らが発明したミセル化ナノ粒子技術による医薬品の開発を目的に、1996年6月に設立されました。 同教授らは、医薬品を封入したミセル化ナノ粒子が静脈内投与された場合、血中に薬物が長時間循環することができ、効果が持続する薬物キャリア(*1)となり得ることと、がん組織等の病変部へ集積(標的化)することを示しました。 当社では、同技術を利用した医薬品の実用化によって、従来の薬物療法より有効性と安全性が高まれば、これまで期待する効果が得られなかったがん等の難治性疾患の薬物療法をより有効にすることができると考えており、今後もミセル化ナノ粒子(高分子ミセル)(*2)技術のパイオニアとして同技術のポテンシャルを最大限に活かした製品開発を目指すとともに、当面は社会的ニーズと貢献度の高い抗がん剤事業に特化したグローバル展開を行っております。 (2)当社技術の特長 当社のコア技術であるミセル化ナノ粒子は、水に溶けやすい性質を示すポリエチレングリコール(PEG)からなる親水性ポリマーと水に溶けにくい性質を示すポリアミノ酸からなる疎水性ポリマーを分子レベルで結合させたブロックコポリマー(*3)から構成されます。 ブロックコポリマーを水中で拡散すると、外側が親水性で内側が疎水性という明確な二層構造を有する20~100ナノメートル(nm)(*4)サイズの球状の集合体であるミセルを形成します。このミセルの疎水性内核部分に薬物や生理活性物質を封入することができます。アミノ酸の種類や構造を化学的に変化させることで様々な化合物に対応が可能です。表面をPEGが覆うことで血液中での安定性を確保します。 ミセル化ナノ粒子を応用した医薬品開発の新薬開発上のメリットとしては、ミセル化ナノ粒子内からの薬物放出をコントロールすることで、副作用を引き起こす濃度以下に調整し安全性を高めるアプローチや、投与後の消失の速い薬物などの血中持続性を高めるアプローチ、腫瘍などへの薬物の移行量を増やすことで効果を高めるアプローチなどが期待できます。 ミセル化ナノ粒子を利用した抗がん剤開発の患者に期待されるメリットとしては、患者の生存期間の延長やがん関連症状の緩和へつながる治療効果の増大、安全性の向上(=副作用の軽減)、簡便な投与で通院治療が可能になるなどの負担軽減、日帰り治療の可能性などから医療費削減など、患者のQOL(*5)の向上を目指します。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約1803文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社は、「ナノテクノロジーを用いて新しい医薬品を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献する」ことをミッションとし、「がん領域のイノベーションファーマとして、世の中に必要とされる『ファーストワン』を目指す」ことをビジョンに掲げ、事業を推進しております。 (2)目標とする経営指標 当社は医薬品等の研究開発を主たる事業として展開しておりますが、新薬の開発には長期にわたり多額の研究開発投資を要するため、現時点では継続的な事業利益を計上する段階には至っておりません。 当社のビジネスモデルは、①自社開発、②共同研究開発、③ライセンスアウト、④ライセンスインの4つの形態をとっており、既存のパイプラインについては、その進捗状況、提携先の開拓状況、資金等を勘案したうえで、①自社開発から②共同研究開発又は③ライセンスアウトへ、②共同研究開発から③ライセンスアウトへ移行することや、④ライセンスインにより新規のパイプラインを獲得すること、また、化粧品事業等他分野へ進出すること等により、事業進捗の加速化、研究開発費の負担軽減、安定収入の確保等に努めております。 当社は、このような事業活動の推進により、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題 当社は、既存事業であるミセル化ナノ粒子技術をコア技術とした医薬品開発を推進しつつ、引き続き提携等により、事業領域の拡大や新規事業分野への進出を効率的かつスピーディーに実施することで、さらなる成長を目指すことが必須と考えており、以下を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しております。 ① 選択と集中による効率的なプロジェクト運営 当社独自のミセル化ナノ粒子技術を利用した臨床開発パイプラインであるシスプラチンミセル(NC-6004)及びエピルビシンミセル(NC-6300)については、最優先プロジェクトとして早期の承認・上市を実現することにより、当社の企業価値を最大限に高めるという認識のもと、これらの臨床開発を引き続き推進してまいります。また、導入パイプラインであるVB-111についても、国際共同治験へ日本から参画することにより、早期の承認取得を目指します。 ② 経営基盤の充実及び事業開発活動の推進 当社は、医薬品事業の経営基盤構築及び関連事業、周辺事業の拡大を加速させるためには、当社の内部経営資源を最大限に活用するとともに、M&A等を通じた外部経営資源の活用や外部成長の取り込みを図っていくことが有力な選択肢になると考えており、引き続き検討を進めてまいります。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約1803文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社は、「ナノテクノロジーを用いて新しい医薬品を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献する」ことをミッションとし、「がん領域のイノベーションファーマとして、世の中に必要とされる『ファーストワン』を目指す」ことをビジョンに掲げ、事業を推進しております。 (2)目標とする経営指標 当社は医薬品等の研究開発を主たる事業として展開しておりますが、新薬の開発には長期にわたり多額の研究開発投資を要するため、現時点では継続的な事業利益を計上する段階には至っておりません。 当社のビジネスモデルは、①自社開発、②共同研究開発、③ライセンスアウト、④ライセンスインの4つの形態をとっており、既存のパイプラインについては、その進捗状況、提携先の開拓状況、資金等を勘案したうえで、①自社開発から②共同研究開発又は③ライセンスアウトへ、②共同研究開発から③ライセンスアウトへ移行することや、④ライセンスインにより新規のパイプラインを獲得すること、また、化粧品事業等他分野へ進出すること等により、事業進捗の加速化、研究開発費の負担軽減、安定収入の確保等に努めております。 当社は、このような事業活動の推進により、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題 当社は、既存事業であるミセル化ナノ粒子技術をコア技術とした医薬品開発を推進しつつ、引き続き提携等により、事業領域の拡大や新規事業分野への進出を効率的かつスピーディーに実施することで、さらなる成長を目指すことが必須と考えており、以下を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しております。 ① 選択と集中による効率的なプロジェクト運営 当社独自のミセル化ナノ粒子技術を利用した臨床開発パイプラインであるシスプラチンミセル(NC-6004)及びエピルビシンミセル(NC-6300)については、最優先プロジェクトとして早期の承認・上市を実現することにより、当社の企業価値を最大限に高めるという認識のもと、これらの臨床開発を引き続き推進してまいります。また、導入パイプラインであるVB-111についても、国際共同治験へ日本から参画することにより、早期の承認取得を目指します。 ② 経営基盤の充実及び事業開発活動の推進 当社は、医薬品事業の経営基盤構築及び関連事業、周辺事業の拡大を加速させるためには、当社の内部経営資源を最大限に活用するとともに、M&A等を通じた外部経営資源の活用や外部成長の取り込みを図っていくことが有力な選択肢になると考えており、引き続き検討を進めてまいります。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約6328文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要) (1)業績 当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善が継続し、景気は緩やかな回復基調で推移しておりましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済活動の停滞長期化が懸念され、国内外ともに先行き不透明で予断を許さない状況になっております。 このような経済環境のもと、当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、提携先の開拓などに積極的に取り組んでまいりました。 なお、 新型コロナウイルス感染症の当事業年度における業績への影響につきましては、 感染拡大に伴う株式市場の低迷等により、当社の保有する株式の時価が著しく下落したため減損処理を行い、投資有価証券 評価損を計上しました。 当社の主たる事業は医薬品等の研究開発であり、上市された製品もないため、その他の影響につきましては軽微であったと判断しております。 (主要パイプラインの進捗状況) 主要パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。 シスプラチンミセル(NC-6004)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.(台湾、以下「OEP」といいます。)と共同でグローバルに臨床試験を推進しております。欧米地域における頭頸部がんを対象としたNC-6004及び免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ ® 」との併用による第Ⅱ相臨床試験は、2019年7月より投与を開始し、推進中であります。一方、日本を含むアジア地域における膵がんを対象とした第Ⅲ相臨床試験は、近年の膵がん治療の進歩により、併用薬であるゲムシタビンによる単独療法が第一選択ではなくなったことを鑑み、2019年12月、日本国内において本試験に基づく製造販売承認申請は行わないことを決定いたしました。なお、国内データでは、NC-6004併用による生存期間の延長が示唆されており、将来的な国内開発の可能性について引き続き検討してまいります。 エピルビシンミセル(NC-6300)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性及び安全性を確認する追加試験の実施を決定し、2019年10月に投与を開始しております。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対するオーファンドラッグの指定 ※1 を受けております。 パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本化薬株式会社から、乳がんを対象に第Ⅱ相臨床試験を実施中の旨発表されております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約87文字
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】 当社の事業は、医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、記載は省略しております。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約1446文字
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 販売高(千円) 割合(%) 販売高(千円) 割合(%) Orient Europharma Co., Ltd. 259,576 52.3 317,696 57.5 株式会社アルビオン 169,250 34.1 132,750 24.0 3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)財政状態 (流動資産) 当事業年度末における流動資産の残高は7,919,858千円(前事業年度末は6,985,895千円)となり、933,963千円増加しました。これは主に、当期純損失の計上があったものの、新株予約権の行使請求等による収入が上回ったことによるものです。 (固定資産) 当事業年度末における固定資産の残高は1,024,704千円(前事業年度末は1,582,283千円)となり、557,578千円減少しました。これは主に、投資有価証券の一部売却及び投資有価証券評価損の計上によるものです。 (流動負債) 当事業年度末における流動負債の残高は148,410千円(前事業年度末は178,356千円)となり、29,946千円減少しました。 (固定負債) 当事業年度末における固定負債の残高は27,186千円(前事業年度末は2,510,256千円)となり、2,483,070千円減少しました。これは主に、リファイナンスにより発行した 行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債が全て転換されたことによるものです。 (純資産) 当事業年度末における純資産の残高は8,768,967千円(前事業年度末は5,879,566千円)となり、2,889,400千円増加しました。 (2)経営成績 当事業年度における経営成績については、「(業績等の概要) (1)業績」をご参照ください。 (3)キャッシュ・フロー 当社は現在、主たる定例的な営業収益がありませんので、研究開発の推進に伴う研究開発費の支出を、主に株式の発行による収入で賄っております。…