事業の内容
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/ 原文長 約7123文字
3【事業の内容】 1.事業環境 (1) 抗体医薬品とは ヒトには、体内に侵入した細菌やウイルス等のタンパク質を異物(抗原)として認識し、その異物を攻撃、排除するために、体内で抗体を作って身体を守る防御システム(抗原抗体反応)が備わっています。こうして得られた抗体は、特定の抗原にのみ結合する性質を持っており、正常な細胞とがん細胞を見分けたり、病気の原因となるタンパク質の機能を抑えたりすることができます。この特徴を医薬品に活かしたものが抗体医薬品です。従来の抗がん剤等では、正常な細胞にも作用することで副作用を引き起こすこともありますが、抗体医薬品は、疾患に関連する細胞に特異的に発現が認められる抗原をピンポイントで狙い撃ちするため、高い治療効果と安全性が期待されております。 <抗原抗体反応> 現在、世界で承認されている抗体医薬は約70品目あり、がんや自己免疫疾患の領域では目覚ましい治療効果をもたらしたものもあります。しかしながら、膵臓がん、肺がん、アルツハイマー病、糖尿病合併症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)等、未だに治療満足度、薬剤貢献度が低い疾患が残されており、また、既存の抗体治療薬よりも優れた抗体に対するニーズも存在します。当社は、自社の技術プラットフォームを最大限に活用して、そのようなアンメットニーズ(*)の高い分野に対する抗体創薬に取り組んでおります。 (2) 抗体医薬品市場 バイオ医薬の牽引役である抗体医薬において、京都大学高等研究員の本庶佑特別教授がノーベル医学生理学賞を受賞したことで話題になったオプジーボ(一般名ニボルマブ)などに代表される免疫チェックポイント阻害剤(*)は、製品化された後、その適応症が順次拡大されるとともに、他の抗体医薬品との併用療法によるがん治療の向上を目指した開発研究が多数実施されており、今後も抗体医薬品市場の一層の拡大が期待されております。さらに、抗体の創出・改変・修飾などに関する技術は多方面で発展が認められており、抗体に強力な抗がん剤を結合させた抗体薬物複合体が進化したり、がん細胞などに発現する二種類の抗原に結合できるように改変されたバイスペシフィック抗体(*)が創出されるなど、抗体を基盤とした創薬が一層活性化してきております。 Evaluate Pharma ® の「Evaluate World Preview 2018,Outlook to 2024」によりますと、バイオ医薬品の売上高は2022年には医薬品総売上高に占める割合の30%に達すると予測されており、バイオ医薬品の売上の増加は今後もしばらく継続するものと見込まれております。 <世界の医薬品総売上高とバイオ医薬品の占有率>(出典:Evaluate World Preview 2018のデータを基に当社で作成) 2.…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約2371文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib ® システムの研究開発や技術導出に向けた取り組みを行ってまいりました。 現在、当社では様々な抗体作製技術(当社独自技術のADLib ® システム、ハイブリドーマ法、マウスやニワトリを用いたB cell cloning、Trisoma ® 、TC社のヒト抗体産生マウス/ラットを利用した作製法など)を保有し、これまでの製薬企業等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術も蓄積しております。これらの技術を活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬および開発に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)目標とする経営指標 創薬事業においては、CBA-1205およびCBA-1535の臨床開発を始め、創薬プロジェクトにおけるリード抗体作製および、これらに関わる技術導入や共同研究提携等のアライアンスを推進することで、創薬力を高めてまいります。また、パイプライン数の拡充・導入に向けては、複数の抗体作製技術を用いて、アンメットニーズに対する創薬開発に有用な抗体作製実績を積み重ねるとともにシーズ(*)の導入にも努めてまいります。パイプラインの収益性や導出可能性の向上に向けては、価値の最大化を念頭に前臨床試験(*)段階のみならず初期臨床開発までの実施を検討します。 創薬支援事業においては、複数の安定顧客に質の高い抗体作製およびタンパク質・抗体の発現精製等の委受託業務を継続的に提供し、収益基盤の安定化を目指します。その上で、当社の抗体開発研究における経験と実績を活かしてクライアントの期待に応える成果を提供して包括契約の締結を目指します。 (3)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (4)中長期的な会社の経営戦略 当社の中長期的な事業シナリオは次のとおりです。 ① 治療用抗体の臨床開発 ファースト・イン・クラス抗体であるCBA-1205および、多重特異性抗体であるCBA-1535の臨床開発を進め、Phase 1終了後の導出を目指します。 ② 治療用リード抗体の継続的な創出 アカデミアやバイオベンチャー等との共同研究を軸に、当社の抗体作製技術を用いてアンメットニーズに対するリード抗体を継続的に創出し、製薬企業等へ早期に導出することを目指します。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2371文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は創業以来、当社独自の抗体作製技術であるADLib ® システムの研究開発や技術導出に向けた取り組みを行ってまいりました。 現在、当社では様々な抗体作製技術(当社独自技術のADLib ® システム、ハイブリドーマ法、マウスやニワトリを用いたB cell cloning、Trisoma ® 、TC社のヒト抗体産生マウス/ラットを利用した作製法など)を保有し、これまでの製薬企業等との協業を通じて培ってきた抗体創薬に関わる周辺の技術も蓄積しております。これらの技術を活かし、アンメットニーズの高い疾患に対する抗体創薬および開発に注力する経営を進めております。 複数の抗体作製技術を用いることでリード抗体取得の可能性を高め、有効な治療法がない重篤な疾患や、薬剤による治療満足度が低い疾患を中心に「医療のアンメットニーズに創薬の光を」あてる研究開発を強く推進し、人類の健康に貢献をしてまいります。 (2)目標とする経営指標 創薬事業においては、CBA-1205およびCBA-1535の臨床開発を始め、創薬プロジェクトにおけるリード抗体作製および、これらに関わる技術導入や共同研究提携等のアライアンスを推進することで、創薬力を高めてまいります。また、パイプライン数の拡充・導入に向けては、複数の抗体作製技術を用いて、アンメットニーズに対する創薬開発に有用な抗体作製実績を積み重ねるとともにシーズ(*)の導入にも努めてまいります。パイプラインの収益性や導出可能性の向上に向けては、価値の最大化を念頭に前臨床試験(*)段階のみならず初期臨床開発までの実施を検討します。 創薬支援事業においては、複数の安定顧客に質の高い抗体作製およびタンパク質・抗体の発現精製等の委受託業務を継続的に提供し、収益基盤の安定化を目指します。その上で、当社の抗体開発研究における経験と実績を活かしてクライアントの期待に応える成果を提供して包括契約の締結を目指します。 (3)経営環境 「第1 企業の概況 3 事業の内容 1.事業環境」に記載しております。 (4)中長期的な会社の経営戦略 当社の中長期的な事業シナリオは次のとおりです。 ① 治療用抗体の臨床開発 ファースト・イン・クラス抗体であるCBA-1205および、多重特異性抗体であるCBA-1535の臨床開発を進め、Phase 1終了後の導出を目指します。 ② 治療用リード抗体の継続的な創出 アカデミアやバイオベンチャー等との共同研究を軸に、当社の抗体作製技術を用いてアンメットニーズに対するリード抗体を継続的に創出し、製薬企業等へ早期に導出することを目指します。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約12108文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 抗体医薬品は、がんや自己免疫疾患等を中心に医療の現場で処方されており、近年の全世界医療用医薬品の市場においては売上高上位10位のうちの半数を占めるまでになっております。京都大学高等研究院の本庶佑特別教授がノーベル医学生理学賞を受賞したことで話題になったオプジーボ(一般名ニボルマブ)等に代表される免疫チェックポイント阻害剤は製品化された後、その適応症が順次拡大されるとともに、他の抗体医薬品との併用療法によるがん治療の向上を目指した開発研究が多数実施されており、今後も抗体医薬品市場の一層の拡大が期待されております。 このような外部環境の中、当事業年度における当社の事業活動の状況は、創薬事業において、当社が創製した抗セマフォリン3A抗体について、カナダのSemaThera社(以下「ST社」)と共同開発ライセンスおよび独占的オプション契約を締結し、臨床開発に向けた評価を開始いたしました。CBA-1205については、自社での臨床試験開始を目指して準備を進めております。上記2抗体はいずれもファースト・イン・クラスの治療薬を目指しております。また、新規の臨床開発パイプラインとして、2018年12月に英国のBiotecnol社(以下「BT社」)とがん治療用抗体「Tb535H」と抗体改変技術の資産譲渡契約を締結いたしました。当社において初期臨床試験に向けたプロジェクトを発足し、当該抗体の臨床開発コードを「CBA-1535」に変更いたしました。 創薬支援事業においては、中外製薬株式会社(以下「中外製薬」)および同社の海外子会社であるChugai Pharmabody Research Pte. Ltd.(以下「中外製薬グループ」)との取引に加え、小野薬品工業株式会社(以下「小野薬品」)と2018年5月に締結した委受託基本契約に基づく業務遂行において、当社の研究機能を高く評価いただき、2018年10月に追加の委受託契約を締結いたしました。また、協和発酵キリン株式会社(以下「協和キリン」)やその他企業と新たに契約を締結し、継続的にタンパク質精製サービスを提供しております。2018年12月には中外製薬との委託研究取引基本契約を延長し、契約期間をこれまでの2年間から3年間(2021年12月まで)に延長いたしました。以上のように新規顧客の開拓と既存顧客との連携強化によって創薬支援事業の基盤の強化を図り、今後の売上の拡大を目指して営業活動を継続しております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約1035文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報 前事業年度(自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント 合計 調整額 (注1) 財務諸表計上額(注2) 創薬事業 創薬支援事業 売上高 外部顧客への売上高 59,561 200,334 259,895 259,895 セグメント間の内部売上高又は振替高 59,561 200,334 259,895 259,895 セグメント利益又は損失(△) △ 535,378 117,407 △ 417,970 △ 469,898 △ 887,868 セグメント資産 4,419,465 4,419,465 (注)1.調整額は以下のとおりです。 (1)セグメント利益又は損失の調整額は、研究部門以外で発生する販売費及び一般管理費であります。 (2)セグメント資産は、当社の事業が複数の抗体作製技術をベースとして、全ての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、各報告セグメントへの配分を行っておりません。従って、調整額には貸借対照表の資産合計金額を記載しております。 2.セグメント利益又は損失は損益計算書の営業損失と調整しております。 当事業年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント 合計 調整額 (注1) 財務諸表計上額(注2) 創薬事業 創薬支援事業 売上高 外部顧客への売上高 2,280 210,571 212,851 212,851 セグメント間の内部売上高又は振替高 2,280 210,571 212,851 212,851 セグメント利益又は損失(△) △ 1,234,364 115,304 △ 1,119,060 △ 420,060 △ 1,539,121 セグメント資産 2,831,193 2,831,193 (注)1.調整額は以下のとおりです。 (1)セグメント利益又は損失の調整額は、研究部門以外で発生する販売費及び一般管理費であります。 (2)セグメント資産は、当社の事業が複数の抗体作製技術をベースとして、全ての資産が一体となってキャッシュ・フローを生成していることから、各報告セグメントへの配分を行っておりません。従って、調整額には貸借対照表の資産合計金額を記載しております。 2.セグメント利益又は損失は損益計算書の営業損失と調整しております。