事業の内容
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3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社27社及び関連会社22社で構成され、FPSO、FSO及びTLPといった浮体式海洋石油・ガス生産設備の設計・建造・据付、販売、リース及びオペレーションを主な事業としております。主な得意先は海外各国の政府系又は民間石油開発会社であり、当社グループは浮体式海洋石油・ガス生産設備について、以下のようなトータルサービスを提供しております。 (1) 当社グループの事業分野 石油開発事業は、油田の探鉱から始まって開発・生産、精製・販売といった過程に大きく分けられます。石油開発事業は一般的に、比較的リスクが高いビジネスですが、リスクの高い分野は鉱業権・石油権益取得から試掘までの探鉱の分野であり、当社グループが関わる開発・生産の分野は、石油開発事業者において商業採算性の評価が得られた後に開始される事業であります。 オイルメジャーに代表される石油開発事業者は、かつてはこうした事業に用いる設備等を自らが建造して所有し、かつ一連のプロセスを直轄しておりましたが、近年では専業会社にアウトソーシングする流れにあります。当社グループは石油開発業界におけるこのような趨勢のもと、海外各国の政府系又は民間石油開発事業者の開発計画に応じたFPSOをはじめとする浮体式海洋石油・ガス生産設備について、以下のようなトータルサービスを提供しております。 サービスの名称 内容 建造工事 浮体式海洋石油・ガス生産設備(FPSO)等の設計・建造・据付工事を受注し、売渡し契約により石油開発会社へ提供するサービス。 リース、チャーター 及びオペレーション リースサービス FPSO等を当社の関係会社で保有し、リース契約により石油開発事業者へ提供するサービス。 オペレーション サービス 海洋で石油・ガスの生産活動を行うFPSO等に対して、一連の操業及び付随するメンテナンス等のオペレーションを提供するサービス。 チャーター サービス リースサービスとオペレーションサービスを併せて受託し、チャーター契約としてFPSO等を提供するサービス。 その他 当社グループが建造のうえ石油開発事業者へ売渡したFPSO等のアフターサービスとして、部品供給やエンジニアリングサポート等を提供するサービス。関連会社及び共同支配企業に対してマネジメントサポート及びオペレーションサポート等を提供するサービス。 (2) 浮体式海洋石油・ガス生産設備 海洋石油・ガス生産設備は、生産設備を搭載するプラットフォームの形態によって固定式と浮体式に大別されます。一般的に固定式は海底にプラットフォームを固定する方式で、設備本体のほかに海底パイプライン、陸上の貯蔵タンク及び港湾積出施設等、インフラの建設に多額の投資が必要になります。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約1745文字
(3) 経営戦略等 2021-2023 前中期経営計画の総括 2021年にスタートした3カ年の中期経営計画においては、重要テーマとして①アセット・インテグリティの改善、②デジタライゼーション戦略推進、③研究開発:FPSOに次ぐ将来の収益源の育成、④環境・社会的要請への取組み、の4項目を掲げて、必要なリソースを確保し推進してまいりました。前中期経営計画期間中は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により、建造工事の費用負担増加や、ブラジルで操業するFPSO等に対する追加の修繕費等が発生したことにより、当初設定した数値目標を下回る結果となりましたが、2022年以降は、当社の取組み並びに好調な市況を背景に、安定成長軌道に回復いたしました。 中期経営計画 2024-2026 2024年よりスタートした「中期経営計画 2024-2026」の策定に先立ち、まずは重要なサステナビリティ課題として6つのマテリアリティを特定いたしました。更にはビジョン・ミッション及びコア・バリューを刷新し、これを礎とした長期戦略『ビジョン2034』では、10年後のあり姿を「海洋と人をつなぐグローバル・リーディング・プレイヤー」と定めました。 当該新中期経営計画においては、スローガンとして「イノベーションで持続可能な未来を拓く」を掲げ、重点項目として、①収益力の強化、②戦略的な経営資源配分と獲得、事業推進のための③FPSO脱炭素化の推進及び④新事業具現化への布石、また事業基盤となる⑤グループコラボレーションとシナジーの深化及び⑥サステナビリティ・グループガバナンスの向上、を設定いたしました。 ①収益力の強化: 大規模深海油田を中心とした新規プロジェクトも見込まれる中、受注済みのEPCI(設計、調達、建造、据付)、長期の操業並びにチャーター案件をベースに、FPSOのトッププレイヤーとしての卓越した事業運営により、安定した利益と資金を創出してまいります。 ②戦略的な経営資源配分と獲得: FPSO事業の脱炭素化推進や安全性の向上などの「FPSO事業の価値向上」、浮体式洋上風力発電や代替エネルギー生産システムを含む「新事業」、そして次世代リーダーの育成やDE&I(多様性、公平性、包括性)の促進などにより「人的資本」を強化すべく、上記の①で得た収益を、将来のために積極的に投じてまいります。 ③FPSO脱炭素化の推進: 継続的なFPSOの炭素排出原単位削減の取組みに加えて、発電機排ガスからの二酸化炭素の回収・貯蔵技術や省エネのための機器運転の最適化を可能にするデジタルツール等の開発により、温室効果ガスの排出量を最小化した“Target Zero” FPSOの実現を目指し、温室効果ガスの抜本的な削減に向けた取組みを加速してまいります。…
対処すべき課題
抽出本文
/ 原文長 約771文字
(4) 対処すべき課題 ①操業中のFPSOに関し、新型コロナ感染症流行の期間中は十分な保守・修繕作業が行うことができなかったため、2000年代前半に受注した初期のFPSOの経年劣化が急速に進み安全性の確保を最優先で対応した結果、想定外の稼働率の低下やアセット・インテグリティの維持・強化費用の負担を余儀なくされておりました。その後これらの初期のFPSOの状況も改善し、また、順次チャーター期間の終了を迎えていくことから、こうした課題は徐々に解決しつつあります。しかしながら石油・ガスの安定かつ安全な生産とその操業は、引き続き当社グループの最重要課題の一つであり、一層のアセット・マネジメントの強化に努めてまいります。 ②近年FPSOの大型化・複雑化が進んでおり、このような状況に対応するため、当社グループはプロジェクト・マネジメント力及びエンジニアリング力の強化、人材育成に注力してまいりました。一昨年設立した東洋エンジニアリング株式会社との合弁会社も順調に稼働を開始し、建造工事の遂行能力は着実に強化されてきております。建造、操業、リースというFPSO事業全体の管理体制を一層強化するとともに、より強固な内部統制を確立し、適切に対応してまいります。 ③原油・天然ガスの安定的な確保に向けてFPSO等の浮体生産設備への潜在需要は底堅く、新規案件の開発も温室効果ガス排出量の削減等環境に配慮しながら着実に進むものと予想しております。一方で、脱炭素化に向けた世界的な取組みも地域・業界ごとに温度差があるものの加速していくものと考えております。当社としては、主力事業であるFPSOのコスト競争力強化だけではなく、浮体式洋上風力事業などの新規事業開拓にも注力し、脱炭素化の流れにも真摯に取り組み、社会からの要求に応えられる企業となることを目指します。
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約2246文字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要) (1) 業績 当連結会計年度におけるわが国経済は、 経済社会活動の正常化が続き、インバウンド需要の戻りにも支えられて回復基調を維持しました。世界経済は、米国においては総じて堅調に推移したものの、欧州での停滞や中国の成長が 鈍化したことから全体としては減速局面となり、長期化するロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・ガザ 紛争といった地政学上のリスクも加わって更に不透明感が高い状態となりました。 原油価格は、サウジアラビアによる自主的な追加減産が延長されたことなどを受け、一時1バレル90米ドル超の高値をつけたものの、中国経済の減速などにより、2023年末の終値は1バレル70米ドル台となりました。 脱炭素の流れと並存しつつ、安定したエネルギー供給を維持することは依然重要な課題であり、石油会社による深海油田開発プロジェクトは継続して進められています。当社グループの主要事業である浮体式海洋石油・ガス生産設備に関する事業、特に当社グループが強みを持つ超大水深大型プロジェクトに対する需要も堅調に推移しております。 こうした状況のもと、当連結会計年度の連結業績は、中南米向け大型FPSOの建造プロジェクトを2件受注したことによって受注高は、 8,740,646 千米ドル(前年比 497.8 %増)となり、 これらのプロジェクトを始めとする建造工事の進捗とグローバルに展開するオペレーションサービスの提供によって、売上収益は 3,574,924 千米ドル(前年比 30.5 %増)となりました。 利益面では、前述のFPSO建造工事の進捗及び安定したチャーター事業の収益積み上げなどにより、営業利益は 192,938 千米ドル(前年比 156.1 %増) となりました。 また、持分法適用会社向けの貸付金に対する損失評価引当金戻入益を計上したことによる金融収益の増加により、税引前利益は 214,668 千米ドル (前年比 291.5 %増) となりました。これらにより、 親会社の所有者に帰属する当期利益は 96,536 千米ドル(前年比 158.3 %増)となりました。 当社グループは、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスを提供する単一の事業を展開しているため、セグメント別の業績等の記載は省略しております。 (2) 財政状態について 当連結会計年度末の資産合計は、主に現金及び現金同等物の増加により、前連結会計年度末から751,707千米ドル増加し、 3,887,921 千米ドルとなりました。 負債合計は、主に営業債務及びその他の債務の増加により、前連結会計年度末から 557,538 千米ドル増加し、 2,852,630 千米ドルとなりました。…
セグメント関連
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/ 原文長 約33673文字
(1) 報告セグメントの概要 事業セグメントは、グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは、浮体式石油生産設備の建造及びこれに関連する各種サービスを提供する単一の事業を展開しております。従って報告セグメントの記載を省略しております。 (2) 製品及びサービスに関する情報 製品及びサービスごとの外部顧客への売上収益は、「23.売上収益」に記載しております。 (3) 地域別に関する情報 地域別の外部顧客への売上収益は、以下のとおりであります。 (単位:千米ドル) 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日 ) 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日 ) ブラジル 1,659,707 1,896,033 ガイアナ 115,254 823,745 セネガル 490,056 450,161 ガーナ 166,912 97,720 コートジボワール - (注)2 97,627 メキシコ 155,088 84,307 その他 152,743 125,328 合計 2,739,762 3,574,924 (注)1 売上収益は製品及びサービスの最終提供地を基礎として分類しております。 2 該当年度においては記載対象ではないため、記載を省略しております。 地域別の非流動資産の帳簿価額は、以下のとおりであります。 (単位:千米ドル) 前連結会計年度 ( 2022年12月31日 ) 当連結会計年度 ( 2023年12月31日 ) オランダ 1,101,747 1,363,281 シンガポール 60,418 52,003 米国 56,180 32,364 日本 38,515 9,670 その他 28,505 16,758 合計 1,285,368 1,474,078 (注) 金融資産(持分法適用会社に対する投資を除く)、繰延税金資産及び保険契約から生じる権利を除いた非流動資産の帳簿価額であります。 (4) 主要な顧客に関する情報 売上収益の10%以上を占める顧客は、以下のとおりであります。 (単位:千米ドル) 顧客の名称 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日 ) 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日 ) Esso Exploration and Production Guyana Limited -(注) 821,739 Equinor Brasil Energia Ltda. 660,690 532,478 Equinor Energy do Brasil Ltda.…
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約3498文字
(3) 販売実績 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日 ) 金額(千米ドル) 前年比(%) 当社グループ 3,574,924 30.5 主な顧客の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。 顧客の名称 前連結会計年度 当連結会計年度 金額(千米ドル) 割合(%) 金額(千米ドル) 割合(%) Esso Exploration and Production Guyana Limited -(注) 821,739 22.9 Equinor Brasil Energia Ltda. 660,690 24.1 532,478 14.8 Equinor Energy do Brasil Ltda. -(注) 516,626 14.4 Woodside Energy (Senegal) B.V. 490,056 17.9 450,161 12.5 (注) 該当年度において売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績に重要な影響を与える要因 ① 関係会社への出資比率 FPSO等のリース、チャーター事業推進にあたっては多額の資金を必要とします。当社グループは、各々のプロジェクトごとに総合商社などと合弁で事業会社を設立することにより、資金負担の軽減を図っております。これらの事業会社に対する当社の出資比率は、プロジェクトの規模やリスク許容度等を総合的に勘案した上で決定しており、プロジェクトによって異なります。 連結財務諸表の作成にあたっては、議決権などから支配権を有していると判断される関係会社を連結子会社とし、支配権を有しないと判断される関係会社を持分法適用会社としております。 連結子会社を事業会社としたプロジェクトでは、FPSO等の建造工事をグループ内取引と認識するため、建造工事が完工し、リース及びチャーターサービスの提供が開始されてから連結損益計算書において損益を認識します。また、連結財政状態計算書にはFPSO等の有形固定資産を計上します。 一方、持分法適用会社を事業会社としたプロジェクトでは、建造工事期間における損益を 収益認識基準に基づくインプット法(発生した原価の見積総原価に占める割合で収益認識) によって連結損益計算書に反映させます。ただし、期間損益のうち、当社グループの出資比率に相当する金額はグループ内取引と判断されるため、連結調整によって未実現利益として消去します。…