事業の内容
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3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社23社及び関連会社24社で構成され、FPSO、FSO及びTLPといった浮体式海洋石油・ガス生産設備の設計・建造・据付、販売、リース及びオペレーションを主な事業としております。主な得意先は海外各国の政府系又は民間石油開発会社であり、当社グループは浮体式海洋石油・ガス生産設備について、次のようなトータルサービスを提供しております。 (1) 当社グループの事業分野 石油開発事業は、油田の探鉱から始まって開発・生産、精製・販売といった過程に大きく分けられます。石油開発事業は一般的に、比較的リスクが高いビジネスですが、リスクの高い分野は鉱業権・石油権益取得から試掘までの探鉱の分野であり、当社グループが関わる開発・生産の分野は、石油開発事業者において商業採算性の評価が得られた後に開始される事業であります。 オイルメジャーに代表される石油開発事業者は、かつてはこうした事業に用いる設備等を自らが建造して所有し、かつ一連のプロセスを直轄しておりましたが、近年では専業会社にアウトソーシングする流れにあります。当社グループは石油開発業界におけるこのような趨勢のもと、海外各国の政府系又は民間石油開発事業者の開発計画に応じたFPSOをはじめとする浮体式海洋石油・ガス生産設備について、次のようなトータルサービスを提供しております。 サービスの名称 内容 建造工事 浮体式海洋石油・ガス生産設備(以下、「FPSO等」)の設計・建造・据付工事を受注し、売渡し契約により石油開発会社へ提供するサービス。 リース、チャーター 及びオペレーション リースサービス FPSO等を当社の関係会社で保有し、リース契約により石油開発事業者へ提供するサービス。 オペレーション サービス 海洋で石油・ガスの生産活動を行うFPSO等に対して、一連の操業及び付随するメンテナンス等のオペレーションを提供するサービス。 チャーター サービス リースサービスとオペレーションサービスを併せて受託し、チャーター契約としてFPSO等を提供するサービス。 その他 当社グループが建造のうえ石油開発事業者へ売渡したFPSO等のアフターサービスとして、部品供給やエンジニアリングサポート等を提供するサービス。また、関連会社に対してマネジメントサポート及びオペレーションサポート等を提供するサービスも含む。 (2) 浮体式海洋石油・ガス生産設備 海洋石油・ガス生産設備は、生産設備を搭載するプラットフォームの形態によって固定式と浮体式に大別されます。一般的に固定式は海底にプラットフォームを固定する方式で、設備本体のほかに海底パイプライン、陸上の貯蔵タンク及び港湾積出施設等、インフラの建設に多額の投資が必要になります。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約1303文字
(3) 経営戦略等 当社は、サステナブルな社会の実現に貢献することを当社の長期ビジョンとして描くとともに、「本業の収益力徹底強化」、「新規事業の研究開発・育成への投資」及び「環境・社会的要請への取組」という3つの中長期戦略の実現を目指します。 2021年からの3カ年の新たな中期経営計画においては、重要テーマとして①アセット・インテグリティ(安定操業を実現する生産設備の設計・建造及び機能の維持)の改善、②デジタライゼーション戦略推進、③研究開発:FPSOに次ぐ将来の収益源の育成、④環境・社会的要請への取り組みの4つを設定いたしました。 ・アセット・インテグリティの改善: 船齢が上昇している初期ブラジル船の集中メンテナンス及び継続的なアセット・マネジメントにより、安全に石油・ガスを生産し続ける為のトータルサービス提供に注力いたします。 ・デジタライゼーション戦略推進: 「更なるFPSO操業の効率化」、「操業から上流工程へデジタル適用領域拡大」及び「デジタルソリューション事業の立ち上げ」をデジタル戦略の柱として事業モデルを進化させます。 ・研究開発: FPSOに次ぐ将来の収益源の育成に向け、独自の浮体構造及び係留技術(TLP)を活用した浮体式洋上風力発電設備の事業化への取り組みを加速させ、 環境配慮型のFPSOの開発を推進し、 また次世代のエネルギーとして期待される海底資源(メタンハイドレート)の回収技術開発を進めます。 ・環境・社会的要請への取り組み: 国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals (SDGs))が掲げる17の目標のうち、当社が最も貢献できると考える5つの目標を選定し、達成に向けた重点的な取り組みを推進いたします。 目標5、「ジェンダー平等を実現しよう」 目標7、「エネルギーを皆に、そしてクリーンに」 目標8、「働きがいも経済成長も」 目標13、「気候変動に具体的対策を」 目標14、「海の豊かさを守ろう」 これらの活動の成果として、2023年に達成すべき数値目標は親会社の所有者に帰属する当期利益200百万米ドル、ROE 12.0%を掲げております。 指標 2023 年度目標 2021 年度実績 目標との差異 ROE 12.0% △52.7% 64.7% (4) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは、当期 末において363,975千米ドル(41,860百万円)の親会社の所有者に帰属する当期損失を計上しており、これによる利益剰余金の減少から、借入金及び社債等に付されている財務制限条項に抵触しており、このことから継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。…
対処すべき課題
抽出本文
/ 原文長 約871文字
(5) 対処すべき課題 ① アセット・インテグリティの改善 大水深大規模な海洋油田の開発が進み、FPSO等も大型化・複雑化する傾向にあります。当社グループは、2000年代前半より業界に先駆けて大水深大規模な海洋油田開発向けのFPSO等を受注してまいりました。しかしながら、初期の段階で受注したFPSO等につきましては、現在もなお様々な技術的課題に直面しており、安全性の確保が最重要であることから生産を中断せざるをえない例が起こっております。 石油・ガスの安定かつ安全な生産は当社グループの最重要課題の一つであり、アセット・インテグリティの改善を中期経営計画の重要テーマに設定し、集中メンテナンス及び継続的なアセット・マネジメント等の対応を進めてまいります。 ② 大水深大規模プロジェクト同時遂行能力の強化 原油・天然ガスの確保に向けてFPSO等の潜在需要は底堅く、新規案件の開発も着実に進むものと予想されております。良好な市場環境が続く中、当社グループは、これまで積み上げてきた多くのプロジェクト遂行実績を基に、更なるコスト競争力の強化に努め受注機会の増加に向けた取り組みを進めております。 一方で、FPSO等の建造工事の工期は一般的には3年から4年ほどかかるため、受注機会が増加することにより複数の建造工事を同時に遂行する能力が必要となります。当社グループは、プロジェクト・マネジメント力の強化を進めプロジェクト・マネジャーをはじめとする人材育成を続けるとともに、実績のある企業との協業等を行うことで同時遂行能力の強化に努めてまいります。 ③ 資金調達の多様化 FPSO等のチャータープロジェクトの増加及び大型化に伴って当社グループの資金需要は拡大しており、当社では、資本市場からの調達や金融機関からの借り入れによる資金調達力の強化に努めております。チャータープロジェクトの遂行に際してプロジェクトファイナンスを活用すると共に、総合商社をはじめとするパートナーとの提携など、資金調達手法の多様化及び資金調達ソースの拡大に取り組んでおります。
経営成績・財政状態の概況
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3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 ※当社グループは当連結会計年度(2021年1月1日から2021年12月31日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。 (業績等の概要) (1) 業績 当連結会計年度におけ るわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞により、企業業績の悪化や個人消費の落ち込みなど、厳しい経済環境となりましたが、年後半には、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で持ち直しの動きが見られました。世界経済も同様に、新型コロナウイルス感染症の全世界的蔓延の影響により経済活動の停滞が継続し、厳しい状況で推移したものの、年後半には総じて持ち直しの動きが見られました。 原油価格は、その時々の情勢により上下することはあったものの、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種の進展により経済活動が徐々に正常化に向かい、需要回復期待が強まったことや、OPECプラスによる協調減産などの影響もあり、1バレル50米ドルから80米ドル前後で推移しました。こうした環境下、世の中の脱炭素の流れは避けられないものの、安定したエネルギー供給を維持する観点から、石油会社による一定の深海油田開発プロジェクトは継続すると見られ、当社グループの主要事業である浮体式海洋石油・ガス生産設備に関する事業は、当社グループが強みを持つ超大水深大型プロジェクトにおいて、今後も安定した成長が期待されます。 しかしながら、当社グループを取り巻く事業環境は、脱炭素化、再生可能エネルギーの更なる普及、デジタル技術の進化など大きく変化しております。当社グループではこうした事業環境の変化を確実に捉え、既存事業で確実に収益を確保しつつ、浮体式洋上風力発電、海底資源開発、デジタルソリューション事業など、将来の収益源の育成を着実に進めてまいります。 こうした状況のもと、当連結会計年度の連結業績は、FPSO建造プロジェクトの新規受注等により、受注高は2,902,771千米ドル(前年比7.8%減)となりました。売上収益はFPSO建造工事の進捗により 3,899,748 千米ドル(前年比 42.5 %増)となりました。 利益面では、大型建造工事の収益認識開始に伴う利益の増加要因があった一方、前年度から続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大による建造工事の収益率の低下や、進捗の遅れ等によりプロジェクト実施計画の変更を余儀なくされ、それに伴い追加費用が生じたことで、工事採算が悪化しました。…
セグメント関連
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/ 原文長 約24475文字
2.主な地域別市場の分解は「4.セグメント情報」に注記しております。 (2) 契約残高 顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債に関する情報は以下のとおりであります。 (単位:千米ドル) 移行日 (2020年1月1日) 前連結会計年度 ( 2020年12月31日 ) 当連結会計年度 ( 2021年12月31日 ) 顧客との契約から生じた債権 455,625 287,506 356,645 契約資産 818,255 621,596 704,730 契約負債 200,009 490,710 405,807 契約資産は、主として一定の期間にわたり履行義務が充足される契約において、収益を認識したが、未請求の作業に係る対価に関連するものであります。当社グループでは主に、建造工事に関して報告期間の末日で完了している作業に対する対価のうち、まだ請求を行っていない部分に対する当社グループの権利に関係しております。契約資産は権利が無条件になった時点で債権に振り替えられております。これは通常、請求書を顧客に発行した時点であります。 契約負債は、主として信用リスク管理の観点から、製品の引渡前に顧客から受け取った対価に関連するものであります。 前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた金額はそれぞれ179,698千米ドル、469,193千米ドルであります。また、過去の期間に充足した履行義務から認識した収益の金額に重要性はありません。 (3) 残存履行義務に配分する取引価格 残存履行義務の充足時期ごとの取引価格は以下のとおりであります。本取引価格の中に変動対価の金額の見積りは含めておりません。なお、実務上の便法を使用しているため、以下の金額には個別の予想契約期間が1年以内の取引金額を含めておりません。 (単位:千米ドル) 前連結会計年度 ( 2020年12月31日 ) 当連結会計年度 ( 2021年12月31日 ) 1年以内 2,734,343 2,624,350 1年超 10,015,398 9,047,117 合計 12,749,742 11,671,468 (注) 当期末における1年超で充足する残存履行義務について、主要な建造工事は平均2年、オペレーションは2年から27年で履行義務を充足します。…
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約6828文字
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。 相手先 前連結会計年度 当連結会計年度 金額(千米ドル) 割合(%) 金額(千米ドル) 割合(%) Equinor Brasil Energia Ltda. -(注) 1,105,552 28.4 BUZIOS5 MV32 B.V. 471,783 17.2 538,220 13.8 Woodside Energy (Senegal) B.V. -(注) 517,646 13.3 MARLIM1 MV33 B.V. 452,078 16.5 496,444 12.7 AREA1 MEXICO MV34 B.V. 389,672 14.2 -(注) (注) 該当年度において売上収益の10%未満であるため、記載を省略しております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績に重要な影響を与える要因 ① 関係会社への出資比率 FPSO等のリース、チャーター事業推進にあたっては多額の資金を必要とします。当社グループは、各々のプロジェクトごとに総合商社などと合弁で事業会社を設立することにより、資金負担の軽減を図っております。これらの事業会社に対する当社の出資比率は、プロジェクトの規模やリスク許容度等を総合的に勘案した上で決定しており、プロジェクトによって異なります。 連結財務諸表の作成にあたっては、議決権などから支配権を有していると判断される関係会社を連結子会社とし、支配権を有しないと判断される関係会社を持分法適用会社としております。 事業会社を連結子会社としたプロジェクトでは、FPSO等の建造工事をグループ内取引と認識するため、建造工事が完工し、リース及びチャーターサービスの提供が開始されてから連結損益計算書において損益を認識します。また、連結財政状態計算書にはFPSO等の有形固定資産が計上されます。 一方、事業会社を持分法適用会社としたプロジェクトでは、建造工事期間における損益を 収益基準に基づくインプット法(発生した原価の見積総原価に占める割合で収益認識) によって連結損益計算書に反映させます。ただし、期間損益のうち、当社グループの出資比率に相当する金額はグループ内取引と判断されるため、連結調整によって未実現利益として消去します。建造工事が完工し、リース及びチャーターサービスの提供を開始すると、当該関連会社の損益のうち当社グループの出資比率に相当する金額を、連結損益計算書において持分法による投資損益として計上します。…