事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約2537文字
3 【事業の内容】 当社は、1917年(大正6年)に売薬の製造販売を目的として創立して以降、医薬品をはじめとしたさまざまな事業に取り組んでまいりました。その結果現在は、医薬品・健康食品・化学品の3つの事業を軸に、長年培ってきた化学技術を活かし、製品・サービスを提供しています。 報告セグメント 製品カテゴリ 主要製商品・サービス 医薬品事業 医薬品合成・精製等 高カリウム血症改善薬用原薬 、抗凝固薬用原薬 原薬の精製、異物除去 輸入原薬 抗てんかん薬用原薬、抗ヘルペスウイルス薬用原薬 その他 ラジオアイソトープ 健康食品事業 健康食品 スティックゼリー、 Tパウチゼリー 化学品事業 イオン交換樹脂・分離膜 ムロマック®、レバチット®、デュオライト™ RO膜 (逆浸透膜)、UF膜(限外濾過膜)、MF膜(精密濾過膜) 水処理装置 純水製造装置、分離・精製装置 受託加工 アミノ酸精製、 AdBlue®製造 接着剤等機能材料の混合、分散、リパック その他 水処理部材、機能性接着剤 (1) 医薬品事業 原薬(医薬品の有効成分)の販売・製造を主に行っております。 中国、インド、オランダなどの原薬メーカーから国内の製薬会社や医薬品商社の求める原薬を調達するほか、自社での原薬合成、原薬の異物除去や精製などの加工を行い販売しています。自社内で日本薬局方に基づいた試験・分析ができる体制も持っており、原薬の輸入・製造・加工・分析・試験と、原薬のトータルサービスを提供しています。 当社は、原薬商社としての機能と原薬メーカーとしての機能をあわせ持ちます。商社としての経験から原薬製造のための原料や中間体を海外メーカーから直接調達でき、メーカーとしての経験から自社試験による時間短縮・コスト削減、開拓した調達先の品質向上指導などにより付加価値を高めることができます。 ① 医薬品合成・精製等 本社工場に医薬品合成工場を有し、原薬の製造を行っております。また、海外から輸入した原薬の精製や異物除去などの加工や医薬品と同等の環境で製造を必要とする化成品(医薬品の添加剤など)の製造も行っております。 ② 輸入原薬 中国、インド、オランダなどの原薬メーカーから国内製薬会社の求める原薬を調達し販売しております。 ③ その他 医薬品や農薬の研究等に使用されるラジオアイソトープ(注)の輸入販売や保管サービスを行っております。 (注)放射性同位元素。放射線を出す性質のある元素であり、化合物の追跡や分析に使用される。 (2) 健康食品事業 事業開始当初より、主にスティックゼリータイプの健康食品の 企画・ 製造を行っております。 健康食品の通信販売を行う会社や健康食品メーカーなどからの受託製造を主に行っており、商品設計から関わるODM(注)が大多数を占めています。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抽出本文
/ 原文長 約991文字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は「健康」と「環境」をテーマに社会に貢献することを目指し、「私たちは人々との出会いを大切にし、常に新たなチャレンジと実現化の努力により生きがいと豊かさを提供し、健全な発展を通して社会に貢献する経営を目指します。」を経営理念として掲げております。 「医薬品」「健康食品」「化学品」の3つの事業に経営資源を集中し、問題解決型の企業としてさらなる技術力の向上に努め、持続的な成長を目指します。 (2) 中期経営計画 当社では、2025年5月期を最終年度とする3か年計画『中期経営計画2025』を策定しております。長期ビジョンとしての2032年5月期売上高100億円・営業利益率10%以上に向けて、成長に向けた取り組みを強化する3か年と位置付けており、開発強化と収益性改善を主要なテーマとしております。医薬品事業における輸入原薬の売上拡大による売上高の増加、健康食品事業・化学品事業での売上増加と工場稼働率上昇による利益率の改善を見込み最終年度目標を定めております。 しかしながら現時点において、輸入原薬の新規採用の進捗遅れや原材料費等の価格高騰などにより売上・利益ともに計画にやや遅れをとっている状況となっております。一方で、各事業での新製品の立ち上げとそれに伴う工場稼働率の向上、開発テーマの増加など、様々な取り組みの成果は着実に出てきていると考えております。 引き続き開発強化に力を入れ、今後の新製品の売上拡大や新領域での成長に向けた基盤を強化してまいります。 計画の達成状況を判断するための客観的な指標は以下のとおりです。 2024年5月期 (当事業年度)実績 2025年5月期 目標 売上高 6,369百万円 7,000百万円以上 営業利益 421百万円 600百万円以上 営業利益率 6.6% 8.5%以上 ROE 15.8% 15%以上 自己資本比率 44.9% 35%以上 (注) 上記目標値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
対処すべき課題
抽出本文
/ 原文長 約1152文字
(3) 経営環境及び優先的に対処すべき課題等 ① 医薬品事業 昨今の世界情勢を受け、原薬調達におけるカントリーリスクの懸念は高まっており、医薬品原薬の複数購買化はいっそう進むと考えております。当社においても、多地域からの調達ネットワークを強化し顧客の新たな要望に応えるとともに、既存品の安定供給に向けた施策を実施してまいります。また、メーカーとしての当社の技術と資源を最大限活かし、必要な設備投資を行いながら、お客様からいただいた多くの開発案件を着実に立ち上げ、取引の拡大につなげてまいります。 ② 健康食品事業 健康食品業界において安全性の問題が発生して以降、消費者からの厳しい目が注がれているものの、現時点では当社が注力するゼリータイプの健康食品市場に冷え込みは見られていません。健康食品市場全体に関しても、当面緩やかな成長を続けると見込んでおります。顧客に安心安全な製品を継続してお届けできるよう、品質管理の精度を高める努力を続けてまいります。 当事業年度は売上が前事業年度を上回り工場稼働率は改善したものの、経費を吸収するには至らず営業損失となりました。新規案件の着実な獲得による売上の伸長と、生産体制の見直しによる効率改善を進め、利益改善に取り組んでまいります。また、機能性表示食品や高齢者向け製品など、健康関連分野に向けた製品開発を強化してまいります。 ③ 化学品事業 競合が多く激しい競争の中、イオン交換樹脂を中心とした液体処理技術を活かし、各々の顧客の抱える課題を解決すべく製商品の開発を強化してまいります。海外のイオン交換樹脂メーカー等との共同開発にも積極的に取り組み、社会課題の解決に資する技術を含めた用途開発と、新たなターゲット市場の開拓を加速させてまいります。 ④ 品質管理体制の強化 高品質な製品を安定的に提供するため、品質管理体制の強化は重要なものと考えております。新製品の立ち上げが増加していく中でも安定した品質管理を行えるよう、体制の維持・強化に努めてまいります。 ⑤ 生産体制の強化 新製品の立ち上げや製造量の増加に対応すべく、生産技術の向上に取り組み、工場スペースの有効活用や最適な設備配置、工場インフラの強化など、今まで以上に効率的で安定生産が可能な体制を構築してまいります。 ⑥ 人的資本経営への取り組み 魅力ある企業として持続的に成長するためには、人材への投資は不可欠だと考えております。当期は、リモートワークや時差出勤の恒常的な制度化やオフィスカジュアルの導入等、働きやすさ向上を目指した取り組みを進めてまいりました。職場環境の改善により従業員の意欲を引き出し、充実した教育研修により従業員の能力を伸ばすことで、従業員エンゲージメントの向上に努めてまいります。
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約3117文字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況 (以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 (1) 経営成績の状況 当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限が緩和され、経済社会活動の正常化が進むに従い、緩やかに持ち直す傾向にありました。一方、世界経済においては、ウクライナ情勢の長期化や中東での紛争を一因とする燃料価格及び原材料価格の高騰や旺盛な需要を背景としたインフレの更なる進行が、景気減速のリスクとして顕在化してきました。このような世界情勢に伴う更なる円安傾向は、わが国におけるエネルギー・原料価格の高騰に拍車をかけ、わが国経済の先行きは不透明さを増しつつあります。 このような状況の下、当社は「健康」と「環境」をテーマに社会に貢献するべく、「中期経営計画2025」の実現に向け、開発強化や収益性改善に取り組んでまいりました。 その結果、当事業年度における経営成績は、売上高 6,369,097千円 と前年同期と比べ 77,718千円 ( 1.2%増)の増収 、営業 利益421,837千円 と前年同期と比べ 52,424千円 ( 14.2%増)の増益 、経常 利益428,106千円 と前年同期と比べ 77,216千円 ( 22.0%増)の増益 、当期純 利益は330,197千円 と前年同期に比べ 73,894千円 ( 28.8%増)の増益 となりました。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。 ① 医薬品事業 原薬等の自社製造品におきましては、既存主力品の販売が引き続き好調なことに加え、当 事業年度 に立ち上げた複数の新製品も寄与し、前 事業年度 の売上を大きく上回りました。しかしながら、主力の抗てんかん薬用原薬の一時的な需要増が収束し、輸入原薬の売上が落ち込んだため、事業全体としては売上が減少しました。また、行動制限解除に伴う海外渡航の再開を含めた営業活動の正常化と開発センターの移転・拡張を含む開発への積極的な投資により、販売費及び開発費が増加しました。 その結果、医薬品事業における売上高は 3,258,516千円 と前年同期と比べ 266,796千円 ( 7.6%減)の減収 、営業 利益は475,903千円 と前年同期と比べ 63,279千円 ( 11.7%減)の減益 となりました。 ② 健康食品事業 減少傾向であったOEM主力品の受注量が回復したことに加え、2月に販売を開始した新規の大型OEM案件も寄与し売上が増加しました。また原価率については、工場稼働率向上による製造効率の改善と、原料仕入価格の高騰分について販売価格への転嫁を進めたことにより、期中において改善傾向にあります。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約1198文字
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報 前事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日 ) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注)1 財務諸表 計上額 (注)2 医薬品事業 健康食品事業 化学品事業 売上高 外部顧客への売上高 3,525,313 657,713 2,108,351 6,291,379 6,291,379 セグメント間の内部 売上高又は振替高 3,525,313 657,713 2,108,351 6,291,379 6,291,379 セグメント利益又は損失(△) 539,182 △ 120,257 △ 49,511 369,413 369,413 セグメント資産 2,018,272 394,763 1,231,954 3,644,991 1,303,320 4,948,311 その他の項目 減価償却費 44,635 27,530 50,098 122,264 122,264 有形固定資産及び無形 固定資産の増加額 127,588 17,188 36,596 181,373 181,373 (注) 1.セグメント資産の調整額 1,303,320 千円は各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に余資運用資金(現金及び預金)、繰延税金資産等であります。 2.セグメント利益は、損益計算書の営業利益と一致しております。 当事業年度(自 2023年6月1日 至 2024年5月31日 ) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注)1 財務諸表 計上額 (注)2 医薬品事業 健康食品事業 化学品事業 売上高 外部顧客への売上高 3,258,516 834,465 2,276,115 6,369,097 6,369,097 セグメント間の内部 売上高又は振替高 3,258,516 834,465 2,276,115 6,369,097 6,369,097 セグメント利益又は損失(△) 475,903 △ 37,791 △ 16,273 421,837 421,837 セグメント資産 1,908,653 472,993 1,090,836 3,472,483 1,586,784 5,059,267 その他の項目 減価償却費 53,653 26,750 55,784 136,187 136,187 有形固定資産及び無形 固定資産の増加額 197,831 14,621 76,845 289,298 289,298 (注) 1.セグメント資産の調整額 1,586,784 千円は各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、主に余資運用資金(現金及び預金)、繰延税金資産等であります。 2.セグメント利益は、損益計算書の営業利益と一致しております。
主要な顧客・販売先
抜粋表示
/ 原文長 約2380文字
(6) 販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 金額(千円) 前年同期比(%) 医薬品事業 3,258,516 92.4 健康食品事業 834,465 126.9 化学品事業 2,276,115 108.0 合計 6,369,097 101.2 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先 第77期 事業年度 (自 2022年6月1日 至 2023年5月31日 ) 第78期 事業年度 (自 2023年6月1日 至 2024年5月31日 ) 金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%) 不二化学薬品株式会社 766,559 12.2 873,642 13.7 (7) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績の分析 当事業年度における経営成績の状況の概要は「(1) 経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、主要な表示科目に沿った認識及び分析は次のとおりであります 。 ・売上高 当事業年度における売上高は、 6,369,097千円 と前年同期と比べ 77,718千円の増収 ( 1.2%増 )となりました。医薬品事業で輸入原薬の取引量が減少したものの合成等の自社製造品の売上が増え、健康食品事業のOEM製品や化学品事業でのイオン交換樹脂の販売が好調に推移しました。 ・売上総利益 当事業年度における売上総利益は、 1,854,811千円 と前年同期と比べ 102,754千円の増益 ( 5.9%増 )となりました。医薬品事業で自社製造品が伸長したことや、健康食品事業や化学品事業で工場稼働率が向上したこと等により、利益率が上昇しました。 ・営業利益 当事業年度における 営業利益は、421,837千円 と前年同期と比べ 52,424千円の増益 ( 14.2%増 )となりました。人件費の増加に加え、荷造運賃の増加及び活動制限の緩和に伴う営業活動の活発化や、医薬品開発センター移転に伴う費用により、販売費及び一般管理費合計は 1,432,973千円 と前年同期と比べ 50,329千円の増加 ( 3.6%増 )となりました。 ・経常利益 当事業年度における 経常利益は、428,106千円 と前年同期と比べ 77,216千円の増益 ( 22.0%増 )となりました。 ・当期純利益 当事業年度における 当期純利益は、330,197千円 と前年同期と比べ 73,894千円の増益 ( 28.8%増 )となりました。…