事業の内容
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/ 原文長 約4915文字
3【事業の内容】 当社グループは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンの下、デジタル化が進んでいない伝統的な業界にインターネットを用いて新しい仕組みを創り、既存のビジネス慣習を変えていくことで、当社グループの主な顧客である国内の企業・個人事業主の経営をより良くすることを目指し、事業を展開しております。 その主たる事業内容は、「ラクスル」(印刷・集客支援のシェアリングプラットフォーム)、「ノバセル」(広告のプラットフォーム)及び「ハコベル」(物流のシェアリングプラットフォーム)であります。 インターネットの普及及び技術革新により、既存産業におけるサプライヤー(当社グループの場合、印刷事業における提携印刷会社や配布会社及び運送事業における提携運送会社)を統合するコストが大幅に低下しました。当社グループは、産業ごとにプラットフォームを創出することで、1社が全ての製造及び販売機能を持つのではなく、サプライヤーと顧客の需給を効率良く結び付ける産業形態の在り方を提示したいと考えております。 当社グループの各セグメントの事業内容は以下のとおりであります。なお、以下に示す事業区分は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1) ラクスルセグメント [事業系統図] 印刷業界全体の市場規模は4.8兆円(注1)と大きなものでありますが、市場に約1万社弱(注2)もの中小印刷会社が存在しており、供給過多になっているため、印刷機の実際の稼働率は低い水準にあると考えております。また、印刷機によって印刷できる印刷物が異なるため、自社で刷れないものは他の印刷会社に依頼するという“まわし仕事”が発生するといった非効率が残っているのが現状であります。 インターネットを使って全国の顧客から印刷の注文を集め、その注文をネットワークとして築いている印刷会社に発注し、印刷機の非稼働時間を使って印刷をする仕組みを開発、提供しております。具体的には、まず、顧客が「ラクスル」のウェブサイト上で印刷物の部数や納期等を選び、印刷データをアップロードします。その後、印刷データを印刷に適したデータに加工し、提携印刷会社へ印刷を委託します。印刷会社は受領した印刷データを印刷後、直接顧客へ品物をお届けします。取引を通して、提携印刷会社の印刷機の稼働率の向上を図り、印刷会社の経営にも資する形での事業展開を実施しております。 また、ネット印刷の事業を基軸に、印刷物のデザインサービスや、印刷したチラシの新聞折込・ポスティングといった、狭商圏内での“集客支援(広告)のワンストップサービス”を提供しております。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約4656文字
(2) 経営戦略等 今後の中長期的な方向性としては、全国の顧客に対して印刷 、 広告をはじめとするBtoBの各種サービスをEC 、 SaaS等の形式で提供していくことにより 、 統合バーティカルプラットフォームを運営し 、 成長モメンタムは継続しながらも、より一層利益とキャッシュ・フロー創出を伴った成長モード”Quality Growth”を目指します。具体的な経営戦略は以下のとおりであります。 当社グループの企業ビジョンと事業展開方針 (当社グループの経営ビジョンと事業概要) 当社グループは、上記のビジョンの下、顧客ニーズと提携会社の余剰キャパシティ(注1)を繋ぐプラットフォームの運営を行っております。併せて、顧客のマーケティングおよび物流管理を支援するSaaS事業を運営しております。 (当社グループサービスの意義:産業にもたらす変革) 印刷や物流をはじめとする20世紀に築かれた産業は、資本を持つ大企業が莫大な費用を投じて製造設備を購入し、その製造キャパシティを営業が販売し、過剰に販売した部分を繋がりのある下請けに回すといった、大企業を頂点とする多重下請けのピラミッド型の産業構造を作り上げました。しかし、インターネットの普及及び技術革新により、既存産業におけるサプライヤー(注2)を統合するコストが大幅に低下しました。当社グループは、この多重下請け構造下にある中小印刷会社や中小運送会社をインターネットで結びつけ、仮想的に巨大な供給キャパシティを持ち、ECサイトを通じて直接発注者と繋げるシェアリングプラットフォームを創出することで、1社が製造から販売まで全ての機能を持つ産業形態ではなく、サプライヤーと顧客の需給を効率良く結び付ける21世紀型の産業形態の在り方を提示したいと考えております。当社グループが産業にもたらす変革の例は以下のとおりであります。 ・垂直統合から水平統合への変革 (例)印刷業界:自社グループ内で、営業部門、印刷工場、研究開発部門等を保有する垂直統合の形態から、プラットフォームにより各社が保有する印刷工場を水平統合する形態への変革 ・自社グループ1社での設備投資から、水平統合による巨大なキャパシティへの変革 ・ピラミッド型の多重下請け構造からネットワーク型のプラットフォームへの変革 (例)運送業界:顧客から受注を行う大手運送会社が中小運送会社に実際の運送を委託する多重下請け構造からの変革 (BtoBのプラットフォームとしてのユニークなポジショニング) 当社グループは、事業者と事業者を繋ぐBtoBのプラットフォームとして既存産業の革新を実現するという、ユニークなポジショニングを目指しております。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2106文字
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」を企業ビジョンとし、デジタル化が進んでいない既存の産業をインターネットにより効率化し、大企業中心に垂直統合で成立していた産業構造を、プラットフォーム中心の水平分業された産業構造にアップデートするため、以下の課題に取り組んでまいります。 ①国内印刷EC市場の拡大 当社グループの主力事業であるラクスルセグメントが属する国内印刷EC市場は、年々成長しており直近の市場規模は1,000億円を超えていると想定されております。EC化率の継続的な上昇を背景に急速な成長を続ける国内印刷EC市場の中で、リーディングカンパニーの1社として市場を牽引する立場であり続けることが当社グループの成長においても重要であると考えております。 ②サービスの認知度向上、新規ユーザーの獲得 当社グループが今後も高い成長率を持続していくためには、当社グループサービスの認知度を向上させ、新規ユーザーを獲得することが必要不可欠であると考えております。以前から積極的な広報活動に加え、インターネットを活用したマーケティング・広告活動、大手企業との提携等により認知度向上に向けた取り組みを行ってまいりましたが、今後、これらの活動をより一層強化・推進してまいります。 ③顧客ニーズ充足を意識した商品ラインナップ拡充 当社グループにおける顧客基盤の拡大に伴い、顧客ニーズも多様化いたします。多様化する顧客ニーズを的確に捉え、一般的にロングテールといわれる購買頻度の少ない商品も含めた取扱商品の拡大を推進するとともに、新規カテゴリへの拡張、更なる顧客基盤の拡大へと繋げていくことが重要であると考えております。ラクスルセグメントにおいては、新たに販促・ノベルティ印刷に特化したサービスを開始したほか、集客支援サービスを中心に短納期商材の充実を図る等商品ラインナップの拡充を継続的に進めており、株式会社ダンボールワンがグループに加わったことで梱包資材もラインナップに追加しております。ノバセルおよびハコベルセグメントにおいては、顧客のマーケティングおよび物流機能を効率化するソフトウェアサービスを併せて提供することにより、顧客の業務コスト縮小に貢献しております。 ④事業拡大と収益性向上を両立した事業運営 当社グループの事業モデルの特長の一つに、自社では印刷工場を有することなく全国の印刷会社と提携し、各会社における印刷機の非稼働時間を活用することで、ファブレス型の生産体制を採用している点があります。事業基盤が拡大するにつれて提携印刷会社数及び一会社当たりへの発注量も増えていきますが、提携印刷会社との綿密なコミュニケーション及び協業により、事業が拡大していく中でも低価格かつ安定した品質の商品を継続して提供してまいります。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約3833文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しておりますが、参考までに、当連結会計年度の連結経営成績と前事業年度の個別経営成績の比較情報を記載いたします。なお、当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、遡及処理後の数値で比較分析を行っております。 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種制限の緩和により社会経済活動の正常化に向けた動きが見られましたが、同感染症の収束が未だ見通せないほか、ウクライナ情勢の長期化などが懸念され、世界的なエネルギー・原材料価格の高騰による消費マインドの低下、円安・金融資本市場の変動等、依然として先行きの不透明な状況が続いております。このような状況の中、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンの下、主に印刷・集客支援のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画の広告プラットフォーム「ノバセル」、物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」を運営してまいりました。 「ラクスル」では、引き続きノベルティ等の商品ラインナップの拡充とともに、主力のチラシ印刷においては「注文翌日午前中に商品が届く」といったお急ぎの印刷需要に応えるサービスを開始し、顧客の利便性向上に努めております。「ノバセル」ではテレビCMの効果分析ツールである「ノバセルアナリティクス」の機能を拡充するとともに、様々な代理店との業務提携を通じ、更なる顧客への獲得に努めております。また、「ハコベル」においても、登録車両台数の増加により運送キャパシティを確保するとともに、配送業務管理ツールである「ハコベルコネクト」を通じ、顧客の配車業務のデジタル化推進のための機能拡充に努めております。さらに、いずれの事業でも将来を見据え、登録ユーザー数増加や認知度向上に向けた広告宣伝投資を行っております。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は33,980百万円(前事業年度比33.1%増)、営業利益は462百万円(前事業年度比109.9%増)、経常損失は167百万円(前事業年度は経常利益130百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,021百万円(前事業年度比538.6%増)となりました。 セグメント毎の状況は、次のとおりであります。 ラクスルセグメント 「ラクスル」においては、国内経済の回復に向けた動きを受け、堅調に拡大しており、取扱商品や法人向けサービスの拡大等、継続的サービスの拡充に努めております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約631文字
3.報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報並びに収益の分解情報 当連結会計年度(自 2021年8月1日 至 2022年7月31日) (単位:百万円) 報告セグメント その他 合計 調整額 連結財務諸表計上額 ラクスル ノバセル ハコベル 売上高 外部顧客への売上高 27,325 2,824 3,478 33,628 351 33,980 33,980 セグメント間の内部売上高又は振替高 168 172 △ 172 27,325 2,828 3,478 33,633 520 34,153 △ 172 33,980 セグメント利益又は損失(△) 3,001 △ 131 △ 181 2,689 283 2,972 △ 2,509 462 その他の項目 減価償却費 168 24 200 200 26 227 有形固定資産及び無形固定資産の増加額 99 20 22 141 143 143 (注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、システム構築支援事業等を含んでおります。 2.セグメント利益又は損失(△)の調整額△2,509百万円には、セグメント間取引消去△148百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△2,360百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。 3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約2228文字
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループが財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.売上高 当連結会計年度の売上高は、33,980百万円(前事業年度比33.1%増)となりました。外部環境の様々な変化を受けつつも、素早く順応できた結果として各事業は堅調に拡大し、2022年2月に完全子会社化した株式会社ダンボールワンも売上高の増加に大きく寄与しております。 b.売上原価、売上総利益 当連結会計年度の売上原価は、24,176百万円(前事業年度比31.2%増)となりました。この結果、売上総利益は9,803百万円(前事業年度比38.3%増)となりました。当社グループは、売上総利益を「プラットフォームの価値を示す、付加価値の総和」として最重要の指標と位置付けております。セグメント毎に利益率が異なるため全社合計での絶対額の増加及び対前年同期比の増加率を重視しております。 「ラクスル」においては、プライシングの最適化を実施し、サプライヤーの生産性や原価改善支援、資材の共同調達による原価改善を行いました。「ノバセル」においては、SaaS事業が拡大を見せております。また「ハコベル」においても、運送会社への発注アルゴリズムを最適化するとともに、SaaS事業が拡大しております。これらの要因により売上総利益率の改善及び増加に寄与しました。 c.販売費及び一般管理費、営業利益 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、9,340百万円(前事業年度比36.0%増)となりました。…