事業の内容
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/ 原文長 約3323文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、先端研究開発支援事業の欧米市場における販売子会社であるHuman Metabolome Technologies America, Inc. (以下「HMT-A」といいます。)の2社で構成され、 「未来の子供たちのために、最先端のメタボローム解析技術とバイオ技術を活用した研究開発により、人々の健康で豊かな暮らしに貢献する」 ことを企業理念とし、 ヘルスケア研究開発に携わる人々のベストパートナーとして、画期的なヘルスケア製品・サービスの創造に貢献する[ヘルスケア・ソリューション・プロバイダー] を目指して事業を展開する慶應義塾大学発のベンチャー企業です。当社グループは、設立母体である慶應義塾大学先端生命科学研究所及び本社所在地である山形県や鶴岡市等地方自治体と産官学連携のもとに事業を展開しております。 <事業系統図> (1) メタボロームとバイオマーカー 人間をはじめとする生物は、筋肉や臓器、骨といった多様な機能を持つ器官から成り立ちますが、これらはアミノ酸や脂質、核酸などの代謝物質(メタボライト)を共通の構成因子としており、代謝物質は全ての生命活動において欠かせない役割を担っています。代謝物質は食事により供給され、運動など日々の活動の中で消費されます。その機能に応じて体内や細胞内を移動し、多くの化学反応によって新しい物質へと作り替えられていきます。このような化学反応のことを代謝(メタボリズム)と呼び、この物質変換は代謝経路という一定の規則により成り立っています。代謝の仕組みを理解することは、私たち自身をより深く知ることに繋がります。 メタボローム解析は幅広い分野で利用されていますが、以下のような分野で代謝を理解する手法として活用されています。 ・大学などの研究機関における疾患メカニズムの研究 ・製薬企業における探索・薬理研究や毒性研究 ・発酵を利用した物質生産を行っている企業における生産性の向上 ・食品企業における成分分析や機能性の探索・確認 生命活動を営むためには、様々な機能を精緻に制御して”恒常性”を維持する仕組み(内的/外的な影響を最小限にし、一定に保つ仕組み)が備わっています。体温や心拍数が一時的に変化しても元に戻ることが、恒常性の身近な例と言えます。しかし、疾病に罹患することにより恒常性が破綻した場合、代謝物質などの構成要素にも影響が及び、健康の時とは異なる振る舞いを示すようになります。それがバイオマーカーです。バイオマーカーとして広く知られているものに、膵臓の機能指標となる血糖(糖尿病)や肝機能の指標となるγ-GTP(肝硬変等)、腫瘍マーカーとしてPSA(前立腺がん)やCA19-9(膵臓がん等)があります。バイオマーカーとは、特定の疾患に対して客観的に評価できる生体上の指標をいいます。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約2858文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 当社グループの中期経営戦略は、基盤となる先端研究開発支援事業の持続的収益拡大とヘルスケア・ソリューション事業の早期確立です。 2020年6月期以降、2023年6月期までは会社の経営基盤の構築期間と位置付け、不採算事業の整理や生産性向上を推進し、持続的な事業活動を可能とする財務体質の強化に努めてまいりました。この結果、当社グループ連結では増収増益を継続し、安定した事業基盤・収益基盤を構築することができました。 2024年6月期から2026年6月期までの中期経営計画は、これまでの先端研究開発支援事業において着実な増収増益を図るとともに、ヘルスケア・ソリューション事業の拡大と収益化のための事業基盤構築の時期と位置付けております。 [先端研究開発支援事業] 高感度網羅解析技術を活用した新サービスメニューの拡充や生産性の向上を通じて、さらなるオペレーショナル・エクセレンスを高めてまいります。このような活動を推進することでこれまで同様、持続的な増収増益を目指します。 [ヘルスケア・ソリューション事業] 機能性素材開発包括支援サービスの提供を通じて、機能性素材開発企業の画期的な製品開発を支援することで、成長に向けた事業基盤を構築してまいります。当該セグメントは開発投資が先行しており、セグメント損失を計上してきましたが、中期経営計画では全社共通配賦経費を除いたセグメント利益の計上を目指します。 上述の中期計画達成のために、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ①企業分野での売上成長 先端研究開発支援事業、ヘルスケア・ソリューション事業ともに企業分野での売上成長を目指してまいります。 先端研究開発支援事業では、1)革新的な新サービス提供、2)海外事業強化、3)新規事業創造を進めてまいります。 1)革新的な新サービス提供 低分子化合物(いわゆる代謝物質)と高分子化合物(タンパク質など)の中間程度の分子量を有する中分子化合物の網羅解析を可能とする独自技術の開発を進め、中分子メタボロミクスサービスとして提供してまいります。 当社グループの強みであるキャピラリー電気泳動質量分析装置(CE-MS)を応用した独創性の高い分析手法であり、既存のメタボロミクス(低分子化合物の網羅解析技術)やプロテオミクス(タンパク質の網羅解析技術)では解析対象に含まれない中分子領域の物質群を網羅的に解析することが可能です。創薬研究に加え新規のバイオマーカーや機能性物質の探索、作用機序の解明などをさらに進化させていくことができます。製薬企業や医学薬学分野の研究者などが主要な顧客になると考えております。 2)海外事業強化 欧米グローバル企業からの当社サービスに対する評価が高まり、徐々に受注が拡大しております。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2858文字
(4) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 当社グループの中期経営戦略は、基盤となる先端研究開発支援事業の持続的収益拡大とヘルスケア・ソリューション事業の早期確立です。 2020年6月期以降、2023年6月期までは会社の経営基盤の構築期間と位置付け、不採算事業の整理や生産性向上を推進し、持続的な事業活動を可能とする財務体質の強化に努めてまいりました。この結果、当社グループ連結では増収増益を継続し、安定した事業基盤・収益基盤を構築することができました。 2024年6月期から2026年6月期までの中期経営計画は、これまでの先端研究開発支援事業において着実な増収増益を図るとともに、ヘルスケア・ソリューション事業の拡大と収益化のための事業基盤構築の時期と位置付けております。 [先端研究開発支援事業] 高感度網羅解析技術を活用した新サービスメニューの拡充や生産性の向上を通じて、さらなるオペレーショナル・エクセレンスを高めてまいります。このような活動を推進することでこれまで同様、持続的な増収増益を目指します。 [ヘルスケア・ソリューション事業] 機能性素材開発包括支援サービスの提供を通じて、機能性素材開発企業の画期的な製品開発を支援することで、成長に向けた事業基盤を構築してまいります。当該セグメントは開発投資が先行しており、セグメント損失を計上してきましたが、中期経営計画では全社共通配賦経費を除いたセグメント利益の計上を目指します。 上述の中期計画達成のために、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ①企業分野での売上成長 先端研究開発支援事業、ヘルスケア・ソリューション事業ともに企業分野での売上成長を目指してまいります。 先端研究開発支援事業では、1)革新的な新サービス提供、2)海外事業強化、3)新規事業創造を進めてまいります。 1)革新的な新サービス提供 低分子化合物(いわゆる代謝物質)と高分子化合物(タンパク質など)の中間程度の分子量を有する中分子化合物の網羅解析を可能とする独自技術の開発を進め、中分子メタボロミクスサービスとして提供してまいります。 当社グループの強みであるキャピラリー電気泳動質量分析装置(CE-MS)を応用した独創性の高い分析手法であり、既存のメタボロミクス(低分子化合物の網羅解析技術)やプロテオミクス(タンパク質の網羅解析技術)では解析対象に含まれない中分子領域の物質群を網羅的に解析することが可能です。創薬研究に加え新規のバイオマーカーや機能性物質の探索、作用機序の解明などをさらに進化させていくことができます。製薬企業や医学薬学分野の研究者などが主要な顧客になると考えております。 2)海外事業強化 欧米グローバル企業からの当社サービスに対する評価が高まり、徐々に受注が拡大しております。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約3480文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類へ移行したことを背景に、個人消費が堅調に推移するとともにインバウンド需要も増加し、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら円安進行による国内への影響や、中国経済の減速、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢に伴う原材料・エネルギー価格の高止まりなど、経済環境に与える影響が引き続き懸念される状況です。 当社グループが属するライフサイエンス業界においては、新型コロナウイルス感染症を発端とした感染症対策に加え、免疫力向上等の感染症予防を促進するための機能性表示食品開発等、健康管理へのニーズの高まりを受けた研究開発の増加傾向が継続しています。 このような状況の中、当社グループでは高感度網羅解析サービスを中心とする先端研究開発支援事業及び機能性素材開発包括支援サービスを中心とするヘルスケア・ソリューション事業の受注拡大を図りました。先端研究開発支援事業では、海外の製薬分野での売上が増加したものの、主に国内のアカデミアと製薬分野での売上が減少したことで対前年売上比較では減収となりました。一方、ヘルスケア・ソリューション事業においては、機能性素材開発包括支援サービスの拡販を推進し、大型の有償共同開発案件を受注したことなどにより売上が大きく増加いたしました。研究開発においては、高感度網羅解析の新サービス開発、機能性素材開発包括支援サービスの追加開発などを推進しました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、1,345,671千円(前年同期比3.6%増)と増収となりました。提携サービスの販売に伴う仕入原価の増加、設備増強にかかる減価償却費の増加などもありましたが、営業利益は220,168千円(前年同期比4.4%増)、経常利益は241,441千円(前年同期比3.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、243,248千円(前年同期比14.9%減)となりました。これは前連結会計年度に繰延税金資産の回収可能性の区分変更により増加した法人税等調整額の変動によるものです。 2023年6月期 2024年6月期 増減率 売上高 1,299,225千円 1,345,671千円 3.6% 営業利益 210,982千円 220,168千円 4.4% 経常利益 232,611千円 241,441千円 3.8% 親会社株主に帰属する当期純利益 285,758千円 243,248千円 △14.…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約888文字
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報 前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 先端研究開発 支援事業 ヘルスケア・ ソリューション事業 売上高 日本 1,032,767 47,487 1,080,254 アジアパシフィック 52,405 52,405 欧米 166,564 166,564 顧客との契約から生じる収益 1,251,738 47,487 1,299,225 外部顧客への売上高 1,251,738 47,487 1,299,225 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,251,738 47,487 1,299,225 セグメント利益又は損失(△) 353,609 △ 142,627 210,982 セグメント資産 474,188 34,244 508,432 その他の項目 減価償却費 79,582 804 80,386 有形固定資産及び無形固定資産の増加額 98,699 665 99,364 当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 先端研究開発 支援事業 ヘルスケア・ ソリューション事業 売上高 日本 888,452 158,818 1,047,270 アジアパシフィック 43,058 43,058 欧米 255,341 255,341 顧客との契約から生じる収益 1,186,852 158,818 1,345,671 外部顧客への売上高 1,186,852 158,818 1,345,671 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,186,852 158,818 1,345,671 セグメント利益又は損失(△) 310,700 △ 90,532 220,168 セグメント資産 688,910 6,003 694,913 その他の項目 減価償却費 85,418 897 86,315 有形固定資産及び無形固定資産の増加額 139,370 139,370
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約1660文字
(4) 販売実績 販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 前連結会計年度 (自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) 当連結会計年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) 販売高(千円) 販売高(千円) 先端研究開発支援事業 1,251,738 1,186,852 ヘルスケア・ ソリューション事業 47,487 158,818 合計 1,299,225 1,345,671 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。 (2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 売上高につきましては、先端研究開発支援事業においては、海外の製薬分野での売上が増加したものの、主に国内のアカデミアと製薬分野での売上が減少したことで対前年売上比較では減収となりました。国内売上の減少が大きいアカデミア分野ではコロナ禍での補正予算による特需がなくなったこと、製薬分野では大型案件の終了などが主要因と考えております。ヘルスケア・ソリューション事業においては、機能性素材開発包括支援サービスの拡販を推進し、大型の有償の共同開発案件を受注したことなどにより売上が大きく増加いたしました。これらの結果、当社グループ全体の売上高は1,345,671千円となりました。 販売費及び一般管理費につきましては、主にシステム関連費用の増加などにより649,163千円となりました。研究開発においては、高感度網羅解析の新サービス開発や機能性素材開発包括支援サービスの追加開発などに取組みました。…