事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約6766文字
3【事業の内容】 当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指 し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する」ことを会社設立の趣旨とする企業であり、再生医療等製品の開発、製造、販売を行う再生医療製品事業、再生医療に関する開発及び製造等を受託する再生医療受託事業、研究用ヒト培養組織の開発、製造、販売を行う研究開発支援事業を展開しております。 当社は、2021年3月9日付で 帝人グループとなりました 。今後、親会社である帝人株式会社とともに、両社協業による事業計画を策定していく予定です。 [事業の系統図] (1)当社事業の根幹となる技術 近年、細胞培養や生体材料工学等の技術進歩により、生物から採取した細胞を用いて、性質の改変、体外での培養、組織・臓器の再形成、新たな機能の付加あるいは機能の修復等が試みられるようになりました。このような要素技術を利用して組織の再生を実現するための技術がティッシュエンジニアリングと呼ばれるものであり、当社事業の根幹となる技術です。 ティッシュエンジニアリングを実現するためには、生きた細胞、人工的に作られた材料・素材、細胞や生体に影響をもたらす種々の生理活性物質が必要であり、医学・工学・理学・薬学等の異分野間の国際的な研究交流が必要とされます。我が国では、ティッシュエンジニアリングにより作り出された組織や臓器を製品として医療目的で製造・販売するためには、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)のもとで、厚生労働省からの許認可が必要になります。この許認可には、製造管理及び品質管理に関する基準が含まれており、当社が保有している製造施設・設備、創業以来の研究開発活動で培ってきた製造方法、品質管理に関するノウハウ、そして販売に関する組織体制やノウハウも、当社事業の根幹となる技術であるといえます。 また、細胞培養に用いる細胞は、その由来に応じて、自家細胞(本人)、同種細胞(本人以外)、異種細胞(ヒト以外の動物)に分類されますが、自家移植は、一般的に免疫拒絶反応が少なく、生体への生着能が高いといわれております。 当社は、当該技術を活用することにより、ヒトの細胞を培養して組織や臓器を作り出し、これを医療用途及び研究用途に提供することを目的として事業を展開しております。 (2)再生医療製品事業 再生医療とは、従来の薬物治療とは異なり 、われわれの身体に備わっている組織の再生能力を引き出すことにより、失われた組織や臓器の機能を細胞を使って回復させることに主眼をおいた医療です。当社は、ティッシュエンジニアリングを利用した再生医療等製品を開発し、当該製品を医療機関向けに医療目的で製造販売しております。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約5655文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。ただし、新型コロナウイルスの影響に基づく記載については、当事業年度末以降、現在までに当社が判断した最新のものを記載しております。 (1)経営方針 当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する。」ことを会社設立の趣旨とし、次の経営理念・ビジョン・行動指針に基づいて、再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を展開しております。 経営理念:再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする。 ビジョン:再生医療をあたりまえの医療に 行動指針:一、一貫性と柔軟性のバランス感覚を持つ。 一、勇気を持って変化に挑戦する。 一、異なる文化や考え方を尊重する。 一、徹底的に現場を重視する。 一、J-TECを代表する社員として深く考え行動する。 (2)経営戦略 成長戦略1(基盤強化):再生医療製品の提供活動で培ったノウハウを強みとして、既存事業の売上利益を最大化し、黒字体質の基盤を確立する。 ①再生医療製品事業 ・ジェイスは重症熱傷治療の標準治療として浸透。広範囲な重症熱傷に加え、受傷面積の小さい症例でも使用実績を増やし、当社の事業基盤を支える。母斑・表皮水疱症向けは拠点施設および患者団体との関係強化で確実に発生症例を獲得し、ゴールドスタンダード化を進める。 ・ジャックはコロナ禍で苦戦したが、ワクチン接種の進捗を踏まえ医療機関への訪問を再開し、敬遠・延期された症例の掘り起しを図る。認定医療機関関連のクリニック等からの集患施策やリハビリ期間を短縮する研究会の立上げ等の新規施策を展開する。 ・ネピックは引き続き株式会社ニデックとの連携により、拠点候補施設を中心に治療実績を積み上げる。現在承認申請中の自家培養口腔粘膜上皮(開発名:COMET01)との両輪で、根治療法の存在しなかった角膜上皮疾患に対する治療法の提供を実現する。 ②再生医療受託事業 ・顧客である企業やアカデミアはコロナ禍で中止していた開発を再開。優良な案件に注力して安定的に収益を獲得する。親会社である帝人と連携し新たなCDMO事業を構想・実行する。 ③研究開発支援事業 ・ラボサイトシリーズは、コロナ禍でも大幅に売上増加。更なる成長に向けて、市場の大きい皮膚感作性試験のOECDガイドライン化を進めつつ、アジア圏への海外展開も積極的に推進する。…
対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約5655文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。ただし、新型コロナウイルスの影響に基づく記載については、当事業年度末以降、現在までに当社が判断した最新のものを記載しております。 (1)経営方針 当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する。」ことを会社設立の趣旨とし、次の経営理念・ビジョン・行動指針に基づいて、再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を展開しております。 経営理念:再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする。 ビジョン:再生医療をあたりまえの医療に 行動指針:一、一貫性と柔軟性のバランス感覚を持つ。 一、勇気を持って変化に挑戦する。 一、異なる文化や考え方を尊重する。 一、徹底的に現場を重視する。 一、J-TECを代表する社員として深く考え行動する。 (2)経営戦略 成長戦略1(基盤強化):再生医療製品の提供活動で培ったノウハウを強みとして、既存事業の売上利益を最大化し、黒字体質の基盤を確立する。 ①再生医療製品事業 ・ジェイスは重症熱傷治療の標準治療として浸透。広範囲な重症熱傷に加え、受傷面積の小さい症例でも使用実績を増やし、当社の事業基盤を支える。母斑・表皮水疱症向けは拠点施設および患者団体との関係強化で確実に発生症例を獲得し、ゴールドスタンダード化を進める。 ・ジャックはコロナ禍で苦戦したが、ワクチン接種の進捗を踏まえ医療機関への訪問を再開し、敬遠・延期された症例の掘り起しを図る。認定医療機関関連のクリニック等からの集患施策やリハビリ期間を短縮する研究会の立上げ等の新規施策を展開する。 ・ネピックは引き続き株式会社ニデックとの連携により、拠点候補施設を中心に治療実績を積み上げる。現在承認申請中の自家培養口腔粘膜上皮(開発名:COMET01)との両輪で、根治療法の存在しなかった角膜上皮疾患に対する治療法の提供を実現する。 ②再生医療受託事業 ・顧客である企業やアカデミアはコロナ禍で中止していた開発を再開。優良な案件に注力して安定的に収益を獲得する。親会社である帝人と連携し新たなCDMO事業を構想・実行する。 ③研究開発支援事業 ・ラボサイトシリーズは、コロナ禍でも大幅に売上増加。更なる成長に向けて、市場の大きい皮膚感作性試験のOECDガイドライン化を進めつつ、アジア圏への海外展開も積極的に推進する。…
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約7182文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度(2020年4月1日から2021年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続く中、2020年5月の緊急事態宣言解除以降、段階的に経済活動が再開され、株式市場では日経平均株価が30年半ぶりに3万円の大台に乗せるなど株高が進みました。しかし、その一方では、夏場以降の感染再拡大に伴い2021年1月には複数の都府県に2度目の緊急事態宣言が発令され、変異株による新たな脅威など、先行きが極めて不透明な状況が続きました。 医療環境においては、感染再拡大による医療現場の逼迫が続いており、コロナウイルス関連患者の治療のみならず、その他の疾患治療への影響も出ました。国内では、2020年5月に国内初の新型コロナウイルス治療薬として「レムデシビル」が特例承認され、2020年7月にはステロイド薬の「デキサメタゾン」が国内で2例目の正式なコロナ治療薬として追加されました。2021年に入り、欧米に続き国内でも新型コロナウイルスワクチンの接種が開始され、これらの予防効果に注目が集まっております。 再生医療・細胞治療分野では、2020年3月に承認された角膜上皮幹細胞疲弊症治療を目的とした再生医療等製品(当社 販売名:ネピック)と、脊髄性筋萎縮症に対する遺伝子治療用製品(ノバルティスファーマ 販売名:ゾルゲンスマ)が、いずれも2020年6月に保険収載されました。続いて、2021年1月には再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対する再生医療等製品(第一三共 販売名:イエスカルタ点滴静注)が、同年3月には再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫と再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に対する再生医療等製品(セルジーン 販売名:ブレヤンジ静注)が製造販売承認を受けました。これにより、わが国の再生医療等製品は11品目をかぞえ、2014年の関連制度改正をもとにその上市が加速しております。 このような状況の下、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a. 財政状態 当事業年度末において、総資産は8,119,186千円(前期と比べ332,377千円減少)、負債は954,784千円(前期と比べ134,244千円増加)、純資産は7,164,401千円(前期と比べ466,622千円減少)となりました。 当事業年度における資産、負債及び純資産の状態に関する分析は以下のとおりであります。…
セグメント関連
抜粋表示
/ 原文長 約1420文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報 前事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注1) 財務諸表 計上額 再生医療 製品事業 再生医療 受託事業 研究開発 支援事業 売上高 外部顧客への売上高 1,356,070 813,450 140,330 2,309,851 2,309,851 セグメント間の内部売上高又は振替高 1,356,070 813,450 140,330 2,309,851 2,309,851 セグメント利益又はセグメント損失(△) 149,851 282,975 6,954 439,781 △ 674,959 △ 235,178 セグメント資産 1,376,720 541,417 163,531 2,081,669 6,369,894 8,451,563 その他の項目 減価償却費 64,098 19,471 9,241 92,811 31,331 124,143 有形固定資産及び無形資産の増加額 42,699 14,105 5,998 62,803 22,527 85,330 (注)1.調整額は以下のとおりであります。 セグメント利益又は損失(△)の調整額には、各報告セグメントに配分していない全社費用等が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない新規開発費用、一般管理費であります。 セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない新規開発及び全社資産が含まれております。全社資産は主に現金及び預金、本社建物等であります。 2.セグメント利益は、損益計算書の営業利益と一致しております。…
主要な顧客・販売先
抜粋表示
/ 原文長 約1565文字
2 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 金額 (千円) 割合 (%) 金額 (千円) 割合 (%) 富士フイルム株式会社 375,865 16.3 425,334 18.8 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2)経営 者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態の分析 当事業年度の財政状態の状況につきましては、「 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、製造費、研究開発費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましても、自己資金を基本としております。 また、今後事業活動を行う上での資金需要に対して十分な現預金を確保しておりますので、新型コロナウイルス感染症の影響については軽微であると判断しております。 なお、当 事業 年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は1,740千円となっております。また、当 事業 年度末における現金及び現金同等物の残高は1,875,871千円となっております。 ④セグメントごとの財政状態及び 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度のセグメントごとの経営成績につきましては、 「 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 セグメントごとの財政状態につきましては、次の通りであります。 再生医療製品事業のセグメント資産は1,435,782千円となり、前事業年度末から59,061千円増加となりました。再生医療受託事業のセグメント資産は573,099千円となり、前事業年度末から31,682千円増加となりました。研究開発支援事業のセグメント資産は208,258千円となり、前事業年度末から44,726千円増加となりました。…