事業の内容
抽出本文
/ 原文長 約966文字
3【事業の内容】 当社グループは、純粋持株会社である当社(スミダコーポレーション株式会社)及び国内外連結子会社で構成されており、生産・販売・研究開発体制を基礎とした地域別に「アジア・パシフィック事業」と「EU事業」の2つの事業に区分しています。当社が、製品・サービスについて地域ごとに包括的な戦略を立案・決定し、当社による事業活動の支配・管理の下、各事業では、車載用・産業機器用・家電用等の電子機器に搭載されるコイル関連の部品及びモジュール製品の研究・開発・設計・製造・販売を行っています。 なお、2つの事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。 なお、当社は特定上場会社等です。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 主な当社グループ会社の事業系統図は次のとおりです。 [事業系統図] [主要な事業内容] 当社グループは、コイル関連の部品及びモジュール製品の設計・製造・販売を行っています。当社グループの製品は、車載関連・インダストリー関連・家電関連といった多岐に亘る電子機器に搭載されています。当社グループの主要製品は次のとおりです。 ▶ パワーインダクタ&RFインダクタ 面実装、ピンタイプ、デジタルアンプ用LPFコイル、RFチップインダクタ ▶ パワートランスフォーマー 面実装タイプ、ピンタイプ、PoEトランス、スイッチング・パワーサプライ、リアクタ、非接触給電コイル ▶ シグナル RF/通信、RFID、アンテナコイル、他 ▶ EMC ACパワーライン、DCパワーライン、ノーマルモードチョーク、コモンモードコイル ▶ センサ・アクチュエータ ローターポジションセンサー、ABSコイル、ソレノイドコイル ▶ 車載用モジュール インバーター用チョーク・モジュール、パワー・コンバージョン、フィルターモジュール ▶ 磁性材料、セラミック部品、EMS、フレキシブル・ コネクション セラミック受動部品、電子製品製造サービス(EMS)、フレキシブルフラットケーブル ▶ 医療機器用コンポーネント 通信用アイソレーショントランス、アイソレーショントランス
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針 技術と人の架け橋 当社グループのビジョンは、時代を超越した企業として、我々の想像力に富んだアイディアを実現し、世の中にパワーと勇気を与えるためのソリューションを提供する業界のリーダーとなることです。当社グループの使命は、お客様に、人々の生活の質を向上する、すなわち生活をより楽に、安全に、健康に、楽しくそして環境にやさしくするための製品や技術の開発を可能とするソリューションを提供することです。そして、私たちは、グローバル、スピード、フォーカスを経営における重要な価値観として定義しています。私たちは世界中の市場に対応し、迅速な意思決定と実行力をもってビジネスを展開しています。 事業における競争優位性と当社グループの強み 当社グループが手掛けるコイルは電子部品の中でも最も基本的な役割を果たすため、電子機器になくてはならない存在です。コイルがなければ世の中の電子機器は動作しません。だからこそ、当社グループの製品はありとあらゆる用途で使われています。 一般にコイルは受動部品と呼ばれ、電子回路設計の一番最後に仕様が決まります。毎回求められるサイズとはたらきが異なりますので、毎回カスタム製品となります。これらのカスタム製品をお客様の要求する品質、納期、コストで実現するためには、技術やノウハウの引き出しの多さがものを言います。当社グループでは、中核となるコイルの「巻線技術」、端子の処理などの「表面処理技術」、ケースに入れて密閉する「成型技術」、ケースそのものを作る金型を作る「精密加工技術」、芯材そのものを作る「素材・材料技術」、シミュレーションを駆使して行う電子回路の「設計技術」、要求された仕様を満足していることを確認する「評価技術」、量産する「生産技術」を有しています。これら8つの要素技術を総称した「集合技術」を磨き込むことで、お客様のあらゆるご要望にワンストップでお応えする体制を整えています。 また、あらゆる電子機器を支える裏方として、製品の用途開発力も当社グループの強みです。当社グループは、創業期にラジオ部品を手掛け、テレビやカセットテープレコーダー、PC等へと製品用途を開発してきました。今では、車載関連でアンテナ、ABS、ヘッドランプ等に、またインダストリー関連で太陽光・風力発電システムや産業ロボット等に当社グループ製品が使われています。 さらに、当社グループは、1970年代に台湾・香港に進出して以来、グローバルに拠点を展開してきました。コイル製造は労働集約的な側面があるため、当初はコスト競争力の高い地域に生産拠点を開設してきました。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約2657文字
(2) 経営環境及び対処すべき課題等 当社グループは、2024年2月に計画期間を3年間とする中期経営計画2024-2026を発表しました。本計画では、グリーンエネルギー関連を成長の柱と位置づけ大幅増収・増益を見込んでいました。ところが2024年初より、欧州のEV補助金停止や米国の環境政策転換などにより市場環境が急変し、生産拡大に向けた設備・人員の増強により損益分岐点が高まる中、案件の遅延や需要減退が収益を圧迫しました。こうした中、損益分岐点の改善と収益源の多様化を重点に据えて欧州・中国での人員削減を進め、さらに、2025年10月にインダストリー領域を補完するSchmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbH(以下、「Schmidbauer」)を買収しました。このように、事業環境も当社グループの取り組みも当初想定から大きく変化しています。そこで、現時点における事業環境の認識に立脚した成長戦略を再提示し、これを着実に実行していくことが責務であると認識しています。 ① 2035年にありたい姿“Top Position in Multiple Niches”に向けたニッチトップ戦略の推進 当社グループは、2035年までに環境、テクノロジー、地政学、人口動態等の潮流が当社グループ事業に影響すると認識しています。これらの潮流は、当社グループ事業に対して機会にもリスクにもなり得ると考えています。 こうした中長期の事業環境の認識および当社グループ事業における機会とリスクを踏まえ、当社グループの強みを改めて確認します。前述のとおり、当社グループは創業以来、あらゆる電子機器に欠かせないコイル製品を提供してきました。技術力とグローバル拠点を活かしながら、お客様のご要望一つ一つに真摯に対応してきました。取引実績が次の案件の引き合いに繋がる好循環となっています。これらが当社グループの強みと考えています。 <2035年にありたい姿 “Top Position in Multiple Niches”> こうした潮流や当社グループの経営理念及び強みを踏まえ、当社グループは2035年にありたい姿として“Top Position in Multiple Niches”を掲げます。そして、その実現に向けニッチトップ戦略を推進します。本戦略では、収益基盤を強化し、メガトレンドによる成長を追求しつつ、複数のニッチ市場で主導的な地位を目指します。 Niche:カスタム性の高い製品が必要で、当社グループの強みを活かすことで差別化できる市場において Top Position:シェア50%以上すなわち当該市場において主導的な地位を確立する Multiple:一番の地位を確立する市場を複数抱える <ニッチトップ戦略> 1.…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約11314文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営成績 ①経営成績の概要 当連結会計年度において、ロシアとウクライナとの間での武力衝突が膠着状態にある中、中東や中米においても地政学的な不安が高まっており、事業環境は引き続き不確実性の高い状態にあると考えています。米国においては、各種経済指標を踏まえると、関税影響により企業収益が圧迫され、雇用情勢の悪化傾向がみられます。また、関税によるコストプッシュ型インフレへの警戒感の高まり等により消費者心理が悪化しつつあると見ています。欧州においては、製造業に回復の兆しが現れたかに見えましたが、対米関税交渉の成り行き等の不確実な要素があり、本格的な景気回復までにはまだ時間を要すると見ています。中国においては、耐久消費財の買い替え支援補助金等により内需の回復が図られる一方で、輸出先をASEAN諸国向けに多角化する等の動きが見られます。金融政策では、米国FRBが雇用情勢の悪化等を受けて計3回の利下げを行った一方で、欧州ECBは昨年から計8回の利下げを実施した後に、7月会合以降は金利を据え置きました。また、日銀は1月に引き続き、12月に利上げを実施しました。 当社グループの製品の用途として車載関連の構成比率が約6割を占めます。世界の自動車販売は、中国が成長を牽引しています。中国ではxEVを中心にメーカー各社による熾烈な価格競争により市場が拡大してきましたが、政府により過度な価格競争の抑制及び支払条件の適正化が図られようとしています。また、中国においては新車販売に占める新エネルギー車の割合が引き続き高いシェアを占めるなか、過剰生産能力の問題が指摘されています。自動車販売は米国においても堅調な一方で、欧州においては消費者心理の低迷により落ち込んでいます。 米政権による関税政策による事業への影響につき、当社グループでは、関税による追加コストを最終的に負担することになる主体を注視しています。当社グループにおいては、納品にあたり当社グループが関税を直接負担する取引は僅かです。したがって、関税による当社グループへの直接影響は軽微と考えています。他方で、間接影響として、関税による追加コストを消費者が負担することになれば最終需要が低下する可能性があり、企業が負担することになればサプライ・チェーン各段階での値下げ圧力となる可能性があると見ています。これらに加えて、為替の変動も注視しています。なお、当連結会計年度における当社グループの売上全体に占める米国の割合は約2割です。…
セグメント関連
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/ 原文長 約43016文字
1.セグメント利益の調整額には、報告セグメントに配分していない全社費用△68百万円が含まれています。 2.減価償却費及び償却費の調整額は、全社資産に係る償却費です。 (3)製品及びサービスに関する情報 製品及びサービスごとの外部顧客に対する売上収益は以下のとおりです。 (単位:百万円) 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 車載関連 87,893 85,415 インダストリー関連 36,314 39,312 家電関連 19,770 22,466 合計 143,978 147,194 (4)地域別に関する情報 売上収益及び非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。 外部顧客からの売上収益 (単位:百万円) 前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 米国 26,215 32,257 中国 28,897 29,058 ドイツ 18,832 18,567 日本 15,114 15,336 その他 54,918 51,975 合計 143,978 147,194 非流動資産 (単位:百万円) 前連結会計年度 (2024年12月31日) 当連結会計年度 (2025年12月31日) ドイツ 16,782 26,721 中国 26,253 24,302 ベトナム 6,402 7,129 メキシコ 3,993 5,037 日本 4,083 3,972 その他 16,968 17,613 合計 74,484 84,776 (注)1.非流動資産は、資産の所在地によっており、金融商品及び繰延税金資産を含んでいません。 2.前連結会計年度において「その他」に含めていた「メキシコ」は、金額的重要性が増したため当連結会計年度より独立掲記しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の項目を組み替えて表示しています。この結果、前連結会計年度において「その他」に表示していた20,962百万円は、「メキシコ」3,993百万円及び「その他」16,968百万円として組み替えています。 (5)主要な顧客に関する情報 前連結会計年度において、当社グループの売上収益の10%以上を占める顧客グループは1グループあり、当該顧客グループから生じた売上収益は17,013百万円(アジア・パシフィック事業及びEU事業)です。 当連結会計年度において、当社グループの売上収益の10%以上を占める顧客グループは1グループあり、当該顧客グループから生じた売上収益は20,978百万円(アジア・パシフィック事業)です。 6.営業債権及びその他の債権 営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりです。…