事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約3907文字
3【事業の内容】 当社は感染症臨床検査用の抗原検査キットメーカーとして、創業以来30年以上の長きにわたり、さまざまな分析技術を応用した体外診断用医薬品等を製造し、国内を中心として海外にも販売しております。高品質な製品と顧客サービスを提供する企業として、医薬品卸売販売業者を通じてエンドユーザーとして病院及び開業医のみならず、WHO等の国際機関、研究機関やバイオベンチャー企業等にも製品を提供し、事業活動を行っております。 当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 当社主力製品は、イムノクロマト法※を利用することで、特別な装置を必要とせず患者のそばで迅速な診断を可能な抗原検査キットであります。他の検査手法としては例えばPCR検査が挙げられますが、PCR検査は検出する対象が核酸であるため、イムノクロマト法を利用した抗原検査キットの検出対象であるウイルスタンパク質とは性質が異なり、また検査の特性・目的も異なります。判定時間・手技の簡易さ・検査コスト等の観点から、当社は感染症検査のマーケットのニーズには、イムノクロマト法を利用した製品がより適していると考えております。 ※ イムノクロマト法:この方法を利用した代表的な検査薬としては、薬局等で広く販売されている妊娠診断薬が挙げられます。この検査法のおおまかな原理は、以下のとおりになります。①テストプレートの試料滴下部に検体を滴下すると、検体はテストストリップへ浸透します。検体中の標的抗原は、コロイド等に標識された標識抗体との反応が始まります。この標識抗体は、標的抗原に対して特異的に結合する抗体を使用しております。②標的抗原と標識抗体を含む溶液はメンブレン内を毛細管現象により展開しながら、さらに標的抗原と標識抗体との反応が進みます。③標識抗体と反応した標的抗原の複合体は、メンブレン上に固定化された抗体(判定ライン)と標的抗原が反応し標識抗体と標的抗原の複合体が捕捉されます。この結果、判定ライン上に標識物が集積しラインとして目視判定が可能となります。④標的抗原と反応しなかった標識抗体は、標識抗体認識抗体(コントロールライン)と反応し、標識物が集積しラインとして目視判定が可能となり、検査が正常に機能したことを示します。陽性であれば2本のライン、陰性であれば1本のラインが出現、出現したラインを目視で確認するだけの簡便な検査法であります。 <イムノクロマト法の原理> ※ 各部の名称:テストストリップは標識抗体を含むパット部から吸収パッドまですべての部材を含むものを指しております。①検体滴下部では、滴下した標的抗原と抗体が結合する反応が起こります。メンブレンは図中のとおり、検体と標識抗体が展開される部位を指します。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約6355文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「私たちタウンズは、独自の体外診断用医薬品により、人々の生活に安心と潤いを届けます。そのために、技術・知識を集積し、新たな製品の開発、品質改善に取り組み続けます。」を経営理念としており、より良い製品を世界に向けて発信し続けることを方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、体外診断用医薬品の競争力を強化し、業績を向上させていくことが重要であると認識していることから、中期経営計画策定に当たり重視している経営指標は、売上高、営業利益、当期純利益、営業利益率、EBITDA及びEBITDAマージンとしております。 (3)経営戦略等 当社は、「診断技術で、安心な毎日を。」をコーポレートスローガンとして、世界の安心な毎日を創るために、感染症POCT※1分野において、創業以来30年以上の長きにわたり、多くの製品を開発・販売し、世界に向けて高品質な製品の提供を目指しております。2020年10月に新型コロナウイルス抗原検査キットの製造販売承認を得て「イムノエース®SARS-CoV-2」の販売を開始する等、現状においても国内のPOCT市場を牽引していると自負しております。今後に向けては、新たな事業の柱を築き更なる高付加価値企業となるべく、以下の戦略を推進しております。 ① 新たな検査技術の開発 当社は、既存のイムノクロマト法に加えて、高付加価値な次世代の検査技術の開発に取り組んでおります。 開発中のD-IA(デジタルイムノアッセイ)※2は、抗原検査キットと同等の簡易な操作性でありながら、ラボレベルの検査にも比肩し得る高い精度の検査を、小型かつ安価な装置で迅速に実施できることが最大の特長であります。 ディスク型の装置に検体をセットすれば同時に最大で8検体を検査でき、1名分の検体を最大8項目同時(例えば風邪症状の患者の検体を、新型コロナ、インフルエンザ、アデノウイルス、溶連菌、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス等複数の呼吸器検査項目を同時に検査することや、性感染症疑いの患者検体を、HIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎等複数項目を同時に検査することを想定)に検査したり、あるいは1項目であれば最大8名分を同時(例えばクリニックの繁忙期や、大量の検査を日常的に実施する検査ラボにおいて、同時に8名分の検査を行うことで検査の効率化・迅速化に貢献)に検査する等、さまざまな使い方が想定できます。また定性検査のみならず、定量検査も可能であります。…
対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約6355文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「私たちタウンズは、独自の体外診断用医薬品により、人々の生活に安心と潤いを届けます。そのために、技術・知識を集積し、新たな製品の開発、品質改善に取り組み続けます。」を経営理念としており、より良い製品を世界に向けて発信し続けることを方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、体外診断用医薬品の競争力を強化し、業績を向上させていくことが重要であると認識していることから、中期経営計画策定に当たり重視している経営指標は、売上高、営業利益、当期純利益、営業利益率、EBITDA及びEBITDAマージンとしております。 (3)経営戦略等 当社は、「診断技術で、安心な毎日を。」をコーポレートスローガンとして、世界の安心な毎日を創るために、感染症POCT※1分野において、創業以来30年以上の長きにわたり、多くの製品を開発・販売し、世界に向けて高品質な製品の提供を目指しております。2020年10月に新型コロナウイルス抗原検査キットの製造販売承認を得て「イムノエース®SARS-CoV-2」の販売を開始する等、現状においても国内のPOCT市場を牽引していると自負しております。今後に向けては、新たな事業の柱を築き更なる高付加価値企業となるべく、以下の戦略を推進しております。 ① 新たな検査技術の開発 当社は、既存のイムノクロマト法に加えて、高付加価値な次世代の検査技術の開発に取り組んでおります。 開発中のD-IA(デジタルイムノアッセイ)※2は、抗原検査キットと同等の簡易な操作性でありながら、ラボレベルの検査にも比肩し得る高い精度の検査を、小型かつ安価な装置で迅速に実施できることが最大の特長であります。 ディスク型の装置に検体をセットすれば同時に最大で8検体を検査でき、1名分の検体を最大8項目同時(例えば風邪症状の患者の検体を、新型コロナ、インフルエンザ、アデノウイルス、溶連菌、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス等複数の呼吸器検査項目を同時に検査することや、性感染症疑いの患者検体を、HIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎等複数項目を同時に検査することを想定)に検査したり、あるいは1項目であれば最大8名分を同時(例えばクリニックの繁忙期や、大量の検査を日常的に実施する検査ラボにおいて、同時に8名分の検査を行うことで検査の効率化・迅速化に貢献)に検査する等、さまざまな使い方が想定できます。また定性検査のみならず、定量検査も可能であります。…
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約2933文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当事業年度末における資産合計は前事業年度末に比べ10,929,163千円増加し、29,261,325千円となりました。 流動資産は、前事業年度末と比べ7,458,804千円増加し、16,915,714千円となりました。これは主に、現金及び預金が8,180,515千円増加、売掛金が344,384千円減少したこと等によるものであります。 固定資産は、前事業年度末と比べ3,470,359千円増加し、12,345,611千円となりました。これは主に、新工場建設に伴う有形固定資産が3,503,086千円増加、無形固定資産が189,263千円減少、投資その他の資産が156,536千円増加したことによるものであります。 (負債) 当事業年度末における負債合計は前事業年度末に比べ5,752,274千円増加し、15,594,565千円となりました。 流動負債は、前事業年度末と比べ3,956,481千円増加し、10,474,442千円となりました。これは主に、未払法人税等が1,706,274千円、未払消費税等が387,563千円、短期借入金が1,000,000千円増加したこと等によるものであります。固定負債は、前事業年度末と比べ1,795,793千円増加し、5,120,123千円となりました。これは主に、新工場建設に伴う資金調達により長期借入金が2,071,000千円増加したこと等によるものであります。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は前事業年度末に比べ5,176,888千円増加し、13,666,759千円となりました。 これは主に、配当金の支払いにより600,000千円減少したものの、当期純利益により利益剰余金が5,774,086千円増加したこと等によるものであります。 ② 経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の指定感染症区分2類相当から5類感染症へと変更になったことに伴い社会経済活動は正常化に向かい、各種行動制限や入国制限の解除がなされたことで人流が大きく回復しました。他方、世界経済は世界的な金利引き上げやインフレが続き、ウクライナ情勢の長期化等先行きが不透明な状況が続きました。わが国においても半導体不足や労働力不足、物流停滞等による供給制約があった他、各国の金融政策との方向性の違い等による円安が急速に進行し、物価上昇に伴う景気の下振れが懸念される等、先行きが不透明な状況が続いております。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約169文字
【セグメント情報】 前事業年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日) 当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 当事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) 当社は、体外診断用医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
主要な顧客・販売先
抜粋表示
/ 原文長 約3991文字
2.前事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の抗原検査キットの自治体向け販売が伸長したことを受け、販売実績が大幅に増加しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、当社は、同業他社との比較可能性を確保するため考慮し、会計基準につきましては、日本基準を適用しております。 なお、採用している重要な会計方針及び見積りに関しましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の分析 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の指定感染症区分2類相当から5類へと変更になったことに伴い社会経済活動は正常化に向かい、各種行動制限や入国制限の解除がなされたことで人流が大きく回復しました。他方、世界経済は世界的な金利引き上げやインフレが続き、ウクライナ情勢の長期化等先行きが不透明な状況が続きました。わが国においても半導体不足や労働力不足、物流停滞等による供給制約があった他、各国の金融政策との方向性の違い等による円安が急速に進行し、物価上昇に伴う景気の下振れが懸念される等、先行きが不透明な状況が続いております。 体外診断用医薬品業界におきましては、2023年7月頃より、新型コロナウイルス感染症の指定感染症が5類に変更されて以降初めて第9波の流行が到来したことで、新型コロナウイルス感染症の流行は世間の関心が薄れていくなか引き続き継続しました。またインフルエンザの流行も始まり、新型コロナウイルス感染症と同時期・長期間において流行する事態となりました。これにより、医療機関においては二つの感染症を同時に検査できる製品(コンボキット)に対する需要が高まることとなりました。 a.売上高 当事業年度における売上高は18,434,863千円となり、前事業年度に比べ2,761,763千円増加(対前年同期比17.6%増)いたしました。これは主に、当事業年度にてインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行による感染症の感染拡大が継続し、当社のコンボキット等の販売が堅調に推移したことで、国内総売上を17,819,571千円計上、輸出総売上を615,291千円計上したこと等によるものであります。 b.…