事業の内容
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3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社イーディーピー)及び子会社2社により構成されており、ダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業を主たる業務としております。 なお、当社グループは、ダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 当社はダイヤモンドの持つ優れた特性を広く利用する応用を開拓することで、ダイヤモンドを宝石として以外の価値を生み出して行くことを目標として2009年に設立しました。特にダイヤモンドの半導体としての特性は、理論的には非常に優れているとされていましたが、実際に利用する場合には、素材が応用に適した形状等になっていないという課題があり、その解決を目指しました。それは現在も続く課題で、半導体製造プロセスに使用する大面積のウエハを開発することです。当初より、この課題解決には長期間を要すると見込まれましたが、平板上のダイヤモンド単結晶を製作する技術を産総研から移転して、これを果たすことを目指しました。しかし、設立から3年程度で人工宝石製造がビジネスとなり始め、人工宝石製造に用いる元となる結晶(以下、「種結晶」という。)を大量に供給するビジネスを開始し、企業規模を拡大しました。 人工ダイヤモンドは宝石や研磨剤として60年以上前から広く使われています。1955年に超高圧合成法(注1)による人工合成技術が開発され、1981年には気相合成技術が開発され、各種の応用に人工ダイヤモンドが使用されています。宝石については、天然ダイヤモンドが使用されてきましたが、10数年前から人工ダイヤモンドの製品が出始め、今では相当量の人工宝石が宝石店やネットで販売されております。このような人工宝石は、ラボラトリーグローンダイヤモンド(人工ダイヤモンド:以下、「ラボグローンダイヤモンド」という。)と呼ばれ、既に欧米のみならず全世界において、市場における認知が進んでおります。 当社はこの人工宝石を製造する手法の一つである気相合成法において、宝石を成長させるための元となる「種結晶」を主要製品として、2012年以来販売してきました。販売先のラボグローンダイヤモンドのメーカーは、この種結晶を厚く成長させて原石を作り、これをカットと研磨を行い、宝石を作ります。最終的には指輪等の宝飾品に加工して、消費者に届きます。従って、当社は、ラボグローンダイヤモンド市場のサプライチェーンにおいて、最上流のポジションに位置しておりました。当社は産総研の開発した大型ダイヤモンド結晶製造技術を移転し、それによって平板状の単結晶から種結晶を製造し、ラボグローンダイヤモンドを製造する企業への販売を主なビジネスとして行ってきました。 当社が販売しております種結晶は、7x7mm~15x15mmの正方形で、厚さが0.…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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(1) 経営方針 当社グループは、優れた特性を持つダイヤモンドの広い応用によって、様々な分野でのイノベーションの創出を進め、地球規模での環境維持や各種の社会問題の解決を通じ、世界への貢献を目指しています。 当社グループで活動する従業員が、健康で充実した日々を送れるよう、様々な施策を講じています。また、株主や顧客、取引先などのあらゆるステークホルダーへの責任を果たすことを、経営方針としています。 (2) 経営環境等 当社グループの事業は、基本的には人工合成のダイヤモンドを販売する材料ビジネスですが、ほとんどがダイヤモンドの新しい応用を目指す分野に向けられています。天然のダイヤモンドは形状や組成が広い応用に適さないことから、人工合成のダイヤモンドを使った開発が進められています。また、伝統的な分野である宝石についても、人工合成ダイヤモンドへの転換が進んできており、米国では既に50%を超えるシェアになっているとの報道もあります。これに伴って多数の企業が設立され、活発な市場環境となっています。 しかし、2024年3月期後半から、小型宝石を中心に価格低下が急激に起こり、製造会社の採算が悪化しました。このために2025年3月期においてイスラエル、米国、インド、欧州等で関連企業の倒産や製造の停止が起こり、当社の種結晶事業にも大きな影響を与えました。特に、当社の主要ユーザーの中には、小型宝石の生産を主体とする企業があり、その倒産などによる受注の減少が、売上の減少につながりました。 一方、工具用素材としての利用も既存市場と言えます。その市場規模は安定的ではありますが、種結晶や基板及びウエハの市場と比較して市場規模が小さく、当社が幅広く参入する環境ではありません。一方で、ダイヤモンドデバイスの開発は近年急速に活発化しています。これはパワーデバイスとしてEVやHEVの電力制御等の用途へ適用できる可能性が高くなっており、量子センサーとして弱磁場計測が可能となる等の開発が進んでいます。この用途は、競合する他の材料よりダイヤモンドの方が理論的には優れた特性を持っており、優位に立てるという可能性があるからです。このためダイヤモンド素材市場は、次第に拡大してきましたが、デバイスの製品化には至っておらず、近い将来に形成されると考えられます。デバイスの製作には、既存のデバイス製作プロセスを使用することが必須であり、このためには最小でも2インチウエハ(直径50mmの円盤状)を開発する必要があります。その他にも様々な基板やウエハ、さらには基板やウエハの表面に薄い半導体動作層を形成したエピタキシャルウエハ等が商品として要求されています。2インチウエハなどのインパクトのある製品が実用化できれば、当社としては大きな展開が可能となると考え、開発に注力しております。…
対処すべき課題
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(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、2027年3月期を始期とする以下の3ヶ年の中期経営計画を策定(2026年5月27日に公表)し、その最終年度である2029年3月期に、以下の数値の達成を目標としております。第2の創業と位置づけ、当社グループ企業あげて取り組んでまいります。 <中期経営計画> (当社及びSFD India Private Limited、SFD Antwerp BVの連結ベース) (単位:百万円) 2027年3月期 2028年3月期 2029年3月期 売上高 1,100 1,530 2,080 営業利益又は営業損失(△) △283 △5 195 経常利益又は経常損失(△) △189 39 189 親会社株主に帰属する当期純利益又は当期純損失(△) △195 132 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△)(円) △10.36 0.21 7.01 当社グループのビジネス分野は半導体デバイス開発に必要な素材であるウエハ・基板等(ダイヤモンドデバイス)及びラボグローンダイヤモンド関連の種結晶・ルースの2つで構成されております。中期経営計画の達成に向けての、当社グループ共通の課題、それぞれの事業分野ごとの課題は以下のとおりです。 ①ダイヤモンドデバイス分野の活動に係る課題 ダイヤモンドの持つ優れた半導体特性を利用する、パワーデバイスや量子デバイス等に応用するための開発は世界各地で進められており、各国政府もこの開発に資金支援を行っております。この数年の開発によって、ダイヤモンドデバイスの実用性の可能性が高まり、生産を目指したベンチャー企業等も設立されてきました。しかし、本格的な量産にはまだ数年以上が必要と見られ、ウエハ等の市場形成はこれから進むと見られます。 半導体デバイスの量産のために既存の半導体プロセス技術を使うことは、コスト低減に重要な意味があり、その中では円盤状のウエハを使うことが必須です。その最低の大きさは2インチウエハ(直径50mm)であり、この実用化が早まれば、量産技術の開発が進み、デバイス実用化が早まるとみられます。 当社グループは、単結晶の大型化を進め、最終的に4インチウエハの実用化を目指すロードマップを2024年11月に開示し、これに沿った開発を遂行しております。30x30mmの世界最大級の単結晶を2025年2月に実用化し、これから1インチ(直径25mm)ウエハを2025年4月に製品化しました。 2インチウエハを製作するために、25x25mm以上の単結晶4個を横方向に接合したモザイク結晶で50x50mm以上のサイズのモザイク結晶を作り、そこから直径50mmの円盤を切断すれば2インチウエハとなります。…
経営成績・財政状態の概況
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4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や中東地域における紛争の継続に加え、米国及びイスラエルとイランの対立激化等を背景として、地政学リスクの高い状況が続きました。パレスチナ情勢については、イスラエルとハマスの停戦合意が成立しましたが、レバノンやヨルダン川西岸地区における緊張が継続し、中東地域全体の不安定さが残りました。 また、2025年6月には米国とイスラエルが、イランの核関連施設等への攻撃を契機として軍事的緊張が高まり、2026年2月末以降はイラン指導部等を標的とした空爆やその後の報復措置等により、米国及びイスラエルとイランの対立が一段と深刻化しました。2026年3月にはホルムズ海峡における航行制限・封鎖により、原油・天然ガスの海上輸送に支障が生じ、エネルギー価格、物流、金融市場を通じて世界経済に大きな影響を及ぼす可能性が高まりました。 また、2025年5月にはインド・パキスタンの紛争、2026年1月には米国がベネズエラの大統領を拘束するといったベネズエラへの軍事行動の発生等もあり、当連結会計年度においては、複数の地域における地政学リスクが重なり、世界経済の先行きは不透明な状況で推移しました。 米国が2025年4月に発動した相互関税措置により、国・地域ごとに異なる追加関税率が設定され、世界的な通商環境の不確実性が高まりました。これにより、貿易取引の停滞や米国における輸入品価格の上昇等を通じた景気悪化が懸念され、また中国によるレアメタル等の輸出管理強化という対抗措置もあって、世界経済全体への影響が懸念されましたが、各国と米国との関税交渉による軽減もあって、世界経済への影響は限定的なものにとどまりました。また、この関税政策は、米国の司法判断により、大統領令による関税の運用政策決定が違憲と判断され、この方針の見直しと超過課税の返還の動きがみられました。 日本経済については、米国の関税政策や各国との通商政策変更による影響が懸念されたものの、雇用・所得環境の改善や企業業績の底堅さ等を背景に、総じて緩やかな回復基調で推移しました。政治面では、2025年7月の参議院選挙、2026年2月の衆議院選挙と、国政選挙が続きましたが、石破内閣の退陣及び高市内閣の発足など、政治情勢は大きく動きました。株式市場では、米国株式の上昇や政策期待や企業業績の改善等を背景に株価が上昇し、日経平均株価は5万円台を突破しました。…
セグメント関連
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【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】 該当事項はありません。 (関連当事者情報) 1.関連当事者との取引 (1)連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引 連結財務諸表提出会社の役員及び主要株主(個人の場合に限る。)等 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 種類 会社等の名称又は氏名 所在地 資本金又は出資金 (千円) 事業の内容又は職業 議決権等の所有(被所有)割合(%) 関連当事者との関係 取引の内容 取引金額 (千円) 科目 期末残高 (千円) 役員 藤森直治 当社代表取締役社長 被所有 直接7.36% 当社代表取締役社長 債務被保証 債務被保証 (注2) 25,200 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 種類 会社等の名称又は氏名 所在地 資本金又は出資金 (千円) 事業の内容又は職業 議決権等の所有(被所有)割合(%) 関連当事者との関係 取引の内容 取引金額 (千円) 科目 期末残高 (千円) 役員 藤森直治 当社代表取締役社長 被所有 直接6.87% 当社代表取締役社長 債務被保証 債務被保証 (注2) 25,200 (注1)取引金額には消費税等を含めておりません。 (注2)当社は、不動産賃貸借契約に対して債務保証を受けております。 取引金額は、債務保証を受けている物件について当連結会計年度に支払った賃借料を記載しております。 なお、保証料の支払いは行っておりません。 (2)連結財務諸表提出会社の連結子会社と関連当事者との取引 該当事項はありません。 2.親会社又は重要な関連会社に関する注記 該当事項はありません。 (1株当たり情報) 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 1株当たり純資産額 237円48銭 110円49銭 1株当たり当期純損失(△) △171円38銭 △164円94銭 (注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。 2.1株当たり当期純損失の算定上の基礎は、以下のとおりであります。…