事業の内容
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/ 原文長 約4848文字
3【事業の内容】 (1)事業の概要 当社グループは、当社と連結子会社3社により構成されており、PXBマウス(ヒト肝細胞を持つキメラマウス)を用いた医薬品開発の受託試験サービスを主たる業務としております。 当社の事業の系統図は以下のとおりであります。なお、当社のセグメントはPXBマウス事業のみの単一セグメントであります。 [事業系統図] ・PXBマウス事業 当社は、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に 置き換えられた「PXBマウス=ヒト肝細胞キメラマウス」を作製する技術を持ち、このヒト肝細胞キメラマウス(製品名:PXBマウス)を用いて、医薬品開発における創薬過程のうち、主に前臨床過程において様々なサービスを展開しております。 医薬品の安全性、有効性を確保するためには、臨床試験においてヒトでの代謝を確認することが必要ですが、「PXBマウス」では薬を代謝するのに重要な臓器である肝臓の大部分がヒト肝細胞に置き換わっていることから、ヒトの代謝を予測することができると考えられ、当社は製薬会 社に対し「PXBマウス」を用いた医薬候補物質の投与の受託試験サービスを提供しております。 また、「PXBマウス」は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど、ヒトの肝細胞にしか感染しないウイルスを研究するツールとなることも実証されており、抗ウイルス薬の開発にも利用されております。 PXBマウスを用いた主なサービスは以下のとおりです。 ① DMPK/Tox試験(薬物動態関連試験、安全性試験) DMPK(Drug Metabolism and Pharmacokinetics)とは、薬物がヒトの体内に取り込まれて薬効を発揮する過程で 酵素的酸化反応や抱合反応、あるいは加水分解などの代謝作用によって速やか、かつ安全に体外に排出する薬物の体内動態に関する評価・解析のことです。薬物が薬効を発揮するためには一定の時間、適切な有効濃度で体内にとどまる必要がありますが、同時に、ヒトにとって薬物は異物であるので代謝機構で速やかに排出されなければなりません。 また、Tox(Toxicology)とは、肝臓を始めヒト体内の種々の組織や細胞に与える毒性の評価・解析のことであります。薬物は常に薬効と毒性が表裏一体の関係であるため、毒性が現れる臓器や症状、毒性を示す薬の量などを 臨床試験に入る前に、十分予測しておく必要があります。特に肝臓は薬物代謝の主担当臓器であるため、毒性を示すことが多いとされています。 新薬候補のヒト臨床での開発が中止される理由のうちDMPK/Toxはおよそ30%を占めると報告があり、また、ヒトでの毒性の多くは肝毒性であるとの報告もあります。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約3027文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、事業を通じて21世紀の医療に貢献する企業となることを目指しております。 当社は、生物が元来持っている機能を利用することで、これまでにない医療技術及び医薬品開発技術の実用化が期待される中、ヒト細胞の機能に着目し、この機能を維持したまま対外で大量に増殖させる細胞技術を開発してきました。この技術を応用し、さらに、増殖したヒト細胞を実験動物に移植する技術により、ヒト細胞の機能を様々な用途に提供していく所存であります。 (2)経営戦略等 当社は、海外でのPXBマウス事業のさらなる拡大を図るため、2010年8月に完全子会社PhoenixBio USA Corporationを設立し、2017年11月にKMT Hepatech,Inc.の株式を取得しました。また、北米製薬企業やCROとのパイプを持つコンサル会社との提携等によって北米を中心とした海外展開に注力してまいりました。今後、当該子会社を海外における事業拠点として、PXBマウスの現地生産・受託サービス提供に関して協力企業との折衝を進めてまいります。 (3)経営環境 最近のトレンドとして、従来、医薬品の主流であった低分子化合物に代わる、タンパク質、核酸、細胞といった新しい形態の新薬開発が世界的に注目を集めており、ヒト細胞で構成された臓器をもつ実験動物として世界で唯一であるヒト肝細胞キメラマウスや、その動物から単離された新鮮ヒト肝細胞が、ヒト特異的なタンパク質や核酸に対する有効性、安全性を評価するうえで非常に有用なツールであるという認識が高まりつつあります。当社グループの製品であるPXBマウス、PXB-cellsはこのニーズに応えることができる素材であることから、北米のコンソーシアム(CMHL Consortium)や、国内外の大学、製薬企業との共同研究、さらに、業務提携先の非臨床試験受託機関との連携によって、新しい知見を積み重ね、プロモーションに利用して、認知度向上に務めております。また、薬効薬理分野においても、非アルコール性肝炎や脂質代謝などの新しい分野への応用を目指したモデル開発を進めております。併せて、当社製品の普及のため、自社施設での受託試験サービスに加えて、国内外の非臨床試験受託機関との連携を一層強化し、PXBマウス及びPXB-cells等の製品販売を国内外で拡大していく計画であります。 なお、 新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの主要顧客である国内外の製薬企業では、研究開発活動が停滞しておりましたが、徐々に動き出しております。当社グループの受注高は第2四半期以降、回復傾向にあり、PXBマウスの需要が増加しております。…
対処すべき課題
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/ 原文長 約3027文字
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、事業を通じて21世紀の医療に貢献する企業となることを目指しております。 当社は、生物が元来持っている機能を利用することで、これまでにない医療技術及び医薬品開発技術の実用化が期待される中、ヒト細胞の機能に着目し、この機能を維持したまま対外で大量に増殖させる細胞技術を開発してきました。この技術を応用し、さらに、増殖したヒト細胞を実験動物に移植する技術により、ヒト細胞の機能を様々な用途に提供していく所存であります。 (2)経営戦略等 当社は、海外でのPXBマウス事業のさらなる拡大を図るため、2010年8月に完全子会社PhoenixBio USA Corporationを設立し、2017年11月にKMT Hepatech,Inc.の株式を取得しました。また、北米製薬企業やCROとのパイプを持つコンサル会社との提携等によって北米を中心とした海外展開に注力してまいりました。今後、当該子会社を海外における事業拠点として、PXBマウスの現地生産・受託サービス提供に関して協力企業との折衝を進めてまいります。 (3)経営環境 最近のトレンドとして、従来、医薬品の主流であった低分子化合物に代わる、タンパク質、核酸、細胞といった新しい形態の新薬開発が世界的に注目を集めており、ヒト細胞で構成された臓器をもつ実験動物として世界で唯一であるヒト肝細胞キメラマウスや、その動物から単離された新鮮ヒト肝細胞が、ヒト特異的なタンパク質や核酸に対する有効性、安全性を評価するうえで非常に有用なツールであるという認識が高まりつつあります。当社グループの製品であるPXBマウス、PXB-cellsはこのニーズに応えることができる素材であることから、北米のコンソーシアム(CMHL Consortium)や、国内外の大学、製薬企業との共同研究、さらに、業務提携先の非臨床試験受託機関との連携によって、新しい知見を積み重ね、プロモーションに利用して、認知度向上に務めております。また、薬効薬理分野においても、非アルコール性肝炎や脂質代謝などの新しい分野への応用を目指したモデル開発を進めております。併せて、当社製品の普及のため、自社施設での受託試験サービスに加えて、国内外の非臨床試験受託機関との連携を一層強化し、PXBマウス及びPXB-cells等の製品販売を国内外で拡大していく計画であります。 なお、 新型コロナウイルス感染症の拡大により、当社グループの主要顧客である国内外の製薬企業では、研究開発活動が停滞しておりましたが、徐々に動き出しております。当社グループの受注高は第2四半期以降、回復傾向にあり、PXBマウスの需要が増加しております。…
経営成績・財政状態の概況
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/ 原文長 約2521文字
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により景気が急速に悪化した後、政府による各種経済対策の効果もあり、一部には持ち直しの動きが見られましたが、感染の再拡大に伴い再び緊急事態宣言が発出されるなど、先行きは依然として不透明な状況にあります。 当社グループの顧客が属する医薬品業界では、世界人口の増加と新興国の所得水準の向上を背景として市場は成長しておりますが、特許切れによる後発薬の台頭、新薬開発の長期化等により製薬企業の収益性は厳しさを増しております。一方で、潤沢な資金を持つ大手製薬企業は、新たな収益源を求めて有望なパイプラインには積極的に投資する等、M&Aによる業界再編が進んでおります。このような状況を背景に、製薬企業では新薬開発を迅速かつ効率的に実施するために、臨床試験等の開発業務を外部のCRO(開発業務受託機関)へ委託するケースが増えております。新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、自社施設を利用できない製薬企業では外部委託がさらに増加しておりますが、一方で開発プロジェクトが延期や中止になる事態も発生しております。 このような状況のもと、当社グループでは感染予防策を講じながら営業及び生産活動を行っており、世界の大手製薬企業が研究開発拠点を置く米国を中心に、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたヒト肝細胞キメラマウス(当社製品名:PXBマウス)を用いた受託試験サービスを提供しております。 当社グループの主要顧客である製薬企業では、新型コロナウイルス感染症の影響により研究開発活動が停滞し、特に感染が広がった米国や欧州の一部地域では長期化しました。経済活動の再開とともに徐々にラボ業務も動き出し、薬効薬理分野における抗B型肝炎ウイルス薬の開発進展やWebを活用した潜在顧客へのアプローチにより、受注は下期にかけて回復しました。しかしながら、試験開始の遅れや需要集中による一時的なマウス不足により、多数の案件が翌期に持ち越しとなったため、売上高は薬効薬理分野、安全性分野ともに前年同期を下回りました。また、損益面につきましては、旅費交通費をはじめとした営業経費が減少したことや経費削減に努めたことにより、販売費及び一般管理費は前年同期を下回りました。 この結果、当連結会計年度の売上高1,013,543千円(前年同期比22.…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約157文字
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】 前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 当社グループは「PXBマウス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。 当連結 会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 該当事項はありません。
主要な顧客・販売先
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/ 原文長 約3213文字
2. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%) F.Hoffmann-La Roche AG 234,880 17.9 264,816 26.1 Gilead Sciences,Inc. 229,911 17.5 62,188 6.1 Alnylam Pharmaceuticals Inc. 170,920 13.0 72,890 7.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により顧客である製薬企業及び研究機関等の開発スケジュールに影響を及ぼし、とりわけ欧米の製薬企業においては、感染症が拡大している一部地域で研究開発への影響が長期化いたしました。しかしながら、第2四半期以降、一部の地域を除いて顧客の研究開発活動も再開され、特に薬効薬理分野では抗B型肝炎ウイルス薬の開発で大型案件を成約するなど、各顧客の開発活動の再開に併せて、第3四半期に受注が集中いたしました。これの需要に対して、PXBマウスの供給能力を一時的に超過したことから、受注環境は改善したものの、売上につきましては、試験スケジュールの調整、出荷時期の調整を行ったため売上に影響いたしました。 この結果、 売上高は1,013,543千円 となりました。一方、利益については、新型コロナウイルス感染症拡大により、出張旅費や学会中止による広告宣伝費等が抑制されたものの、北米におけるPXBマウスの供給拠点として生産体制の構築を進めているカナダ子会社KMT Hepatech,Inc.が、計画から遅延しており収益化に至っていないこと から 営業損失276,889千円、経常損失223,875千円、親会社株主に帰属する当期純損失238,002千円 となりました。 財政状態 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は1,799,414千円となり、前連結会計年度末に比べ457,894千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が447,616千円減少したことによるものです。また固定資産は716,910千円となり、前連結会計年度末に比べ189,894千円増加いたしました。…