事業の内容
抜粋表示
/ 原文長 約1881文字
3【事業の内容】 当社の企業集団は、持株会社(当社)1社、子会社46社及び関連会社7社で構成され、インナーウェア(主にファンデーション、ランジェリー及びナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売及び製品の消費者への小売を主な事業としており、さらにその他の事業として、飲食・文化・サービス等の事業を展開しております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1)ワコール事業(国内) ワコール事業(国内)に属する会社は、当社及び国内子会社8社であります。 国内子会社のうち㈱ワコールは、上記製品の企画・デザインと原材料調達を行い、国内外の縫製会社及びその他の協力工場から仕入れた半製品の検査を経て製品化し、国内百貨店、量販店及びその他一般小売店、また直営店舗、Eコマース(EC)サイトや国内外の販売会社を通じて、それぞれ最終消費者へ供給しております。縫製会社は㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン等2社あり、いずれも㈱ワコールから原材料の供給を受けてインナーウェア、スポーツウェアの縫製加工を行い、半製品を㈱ワコールへ納入しております。販売会社は㈱ウンナナクール、㈱ランジェノエルがあり、主としてインナーウェア、アウターウェアの製品の販売を行っております。 (2)ワコール事業(海外) ワコール事業(海外)に属する会社は、海外子会社及び関連会社併せて38社であります。 海外子会社は北中米地区9社、欧州地区に7社、アジア・オセアニア地区に16社、計32社あります。海外関連会社はアジア地区に6社あります。 北中米地区の子会社9社のうちWACOAL DOMINICANA CORP.はインナーウェアの縫製会社で、製品を米国の製造・販売会社であるWACOAL AMERICA,INC.に納入しており、WACOAL AMERICA,INC.はこれら製品を現地の百貨店、専門小売店及びECサイトを通じて最終消費者へ供給しております。また、販売会社であるEVEDEN INC.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.、WACOAL EMEA LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を販売しております。 欧州地区の子会社7社のうちWACOAL EMEA LTD.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を主に英国の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ販売しております。BRAVISSIMO LTD.…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約3689文字
(2) 中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」 ①策定背景と目的 当社グループは、2022年6月に経営理念の実践に向けて、自社が抱える事業課題やお客さまの価値観、社会・環境の変化を見据えつつ、長期的なゴールからのバックキャスティングにより、2030年に向けたグループの将来ビジョンを示す「VISION 2030」を策定しました。「VISION 2030」では、「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを中長期的に目指す姿として掲げています。また、「国内の収益性向上と事業領域拡大」「海外事業の拡大と高収益構造への変革」「グループ経営力の強化」「資本効率の高い経営への転換」に取り組むことで、持続的な成長と企業価値の向上を実現します。 ②全体像 目指す姿:高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する 『世界のワコールグループ』の定義 ・グループの商品・サービスや社会的課題に係る取組みが、全てのステークホルダーから高い信頼を得ている ・グループの人材、資産、ノウハウ、ネットワークを最大限活用し、世界的規模で競争優位性のある事業展開を行っている ・革新的且つ高品質な商品・サービスで、新たな顧客体験を創造し続け、世界中のお客さまの生活を豊かに美しくし続けている ・全世界の従業員がグループの目標、使命を理解し、その実現に向け、常識や過去にとらわれずに挑戦している 事業領域:「美」「快適」「健康」領域を、「高い感性と品質」で支えられた新たな商品・サービスで深耕・拡大していく 実行方針:重点戦略を実行し、事業の拡大や収益性の向上、経営基盤の強化などに取り組み、社会課題の解決と持続的成長の両立を目指すサステナビリティ経営を推進する ③定量目標(2031年3月期): 定量目標については、前中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)リバイズ(以下、中計リバイズ)の計画未達及び現状の市場環境変化や当社グループの戦略見直しを踏まえ、2022年6月に策定した定量目標から修正を行っています。 当初計画 修正計画 売上収益 2,700億円 2,170億円 事業利益(事業利益率) 270億円(10%) 130億円(6.0%) 営業利益(営業利益率) 270億円(10%) 138億円(6.4%) ROE 10% 7%以上 ROIC 10% 6.5%以上 棚卸資産(㈱ワコール:在庫回転率) 2.…
対処すべき課題
抜粋表示
/ 原文長 約2002文字
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの対処すべき課題は以下のとおりです。 ①国内:市場環境の変化を踏まえた事業構造の変革 女性用インナーウェア市場は、人口動態の変化や消費行動の多様化を背景に縮小傾向にあり、加えて競争環境の激化や購買チャネルの変化が進んでいます。このような事業環境のもと、主力であるインナーウェア事業については、「成長回帰」を前提とするのではなく、市場規模に応じた適切な事業構造への転換を図っていきます。また、これまで培ってきた技術・知見や保有するボディデータなどの強みを生かし、当社グループだからこそ提供できる価値を通じて、利益を創出する事業モデルへの変革を進めてまいります。具体的には、従来の「インナーウェア」から、体型データに基づく「エンパワーメントソリューション」へと事業領域を再定義し、付加価値の高いソリューション提供を強化します。 ②国内:収益力改善に向けたコスト構造改革の継続 基礎収益力の回復を図るため、コスト構造改革を継続します。プライシングについては、原材料費などのコスト動向や需要特性を踏まえ、売上への影響を最小化しながら価格の最適化を行うことで、粗利率の安定化及び改善を図ります。また、生産体制や調達の見直しを通じて、構造的に上昇する製造コストの増加影響を低減するとともに、定番・継続品の比率を高めることで返品等のロス削減や業務効率の向上につなげていきます。これらの取り組みを通じて、選択と集中を徹底し、事業環境の変化に対応した最適なコスト構造の実現を目指します。 ③国内:デジタルと自社の強みを活かしたブランド・顧客戦略の強化 徹底した「顧客起点」でのブランドマネジメントを推進し、提供価値が明確で魅力あるブランドの育成に継続的に取り組みます。また、お客さまとの深く広く長い関係性を構築し、最適な顧客体験を提供するため、顧客起点のDXを推進します。「ワコールメンバーズ」の購買データに加え、「顧客の声」や「販売員の接客に基づく知見」についてもデジタルを活用して分析し、その知見を顧客体験の高度化に活かします。さらに、販売員によるコンサルティングサービスに加え、3D計測サービスやアプリを活用することで、リアルとオンラインを融合した顧客体験を提供するとともに、自社EC経由で実店舗へ取り置き・取り寄せするサービスの展開を強化するなど、多様な接点を通じた顧客体験の向上を図っていきます。 ④海外:グループ経営強化を目的とした事業運営体制の強化 従来のグローバル本部から、HD社長直下の「欧米本部」及び「中国・アジア本部」の2本部体制へ再編し、意思決定から実行までのスピード向上を図るとともに、ガバナンス及びモニタリングの強化を推進します。米国については、2026年4月に買収したGlamorise Foundations, Inc.…
経営成績・財政状態の概況
抜粋表示
/ 原文長 約7027文字
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 (単位:百万円) 2025年3月期 実績 2026年3月期 実績 前期比 増減額 増減率 売上収益 173,896 171,510 △2,386 △1.4% 売上原価 76,452 73,279 △3,173 △4.2% 売上総利益 97,444 98,231 +787 +0.8% 販売費及び一般管理費 100,881 98,692 △2,189 △2.2% 事業損失(△) △3,437 △461 +2,976 その他の収益 11,211 24,080 +12,869 +114.8% その他の費用 4,486 3,742 △744 △16.6% 営業利益 3,288 19,877 +16,589 +504.5% 金融収益 2,170 2,075 △95 △4.4% 金融費用 591 785 +194 +32.8% 持分法による投資損益(△損失) 813 △1,514 △2,327 税引前利益 5,680 19,653 +13,973 +246.0% 親会社の所有者に帰属する当期利益 7,218 13,124 +5,906 +81.8% 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における景況は、国内は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復が期待される一方で、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向、金融資本市場の変動等により先行き不透明な状況となりました。海外においては、米国は景気の拡大基調が緩やかに継続したものの、エネルギー価格の高騰や供給制約に伴う物価上昇リスクなどを背景に、足元では個人消費の鈍化が見られるなど、景気の拡大ペースが低下しました。欧州は、輸出関連分野を中心に持ち直しの動きが見られたものの、エネルギー価格の高騰が逆風となり、その動きは緩やかなものに留まりました。中国では、政策効果により一部で回復の動きが見られるものの、個人消費はやや回復が遅れています。このように、当社グループを取り巻く経済状況は地域ごとにばらつきがありました。 このような環境において、当社グループは、引き続き「収益力の改善に向けたビジネスモデル改革」、「“VISION2030”達成に向けた成長戦略」、「ROICマネジメントの導入」、「アセットライト化の推進」に取り組みました。…
セグメント関連
抜粋表示
/ 原文長 約43684文字
6.セグメント情報 (1)報告セグメントの概要 当社グループの報告セグメントは、ワコール事業(国内)、ワコール事業(海外)及びピーチ・ジョン事業であります。当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。 なお、各報告セグメントは、以下の製造・販売を行っております。 報告セグメント 主要な製品 ワコール事業(国内) インナーウェア(ファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維関連商品他 ワコール事業(海外) インナーウェア(ファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維関連商品他 ピーチ・ジョン事業 インナーウェア(ファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア)、その他の繊維関連商品他 (2)報告セグメントに関する情報 報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性がある会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同一であります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) (単位:百万円) 報告セグメント その他 (注)1 調整額 (注)3 連結 ワコール 事業 (国内) ワコール 事業 (海外) ピーチ・ ジョン 事業 売上収益 外部顧客に対する売上収益 (注)2 87,828 67,237 10,469 165,534 8,362 173,896 セグメント間の内部売上収益 420 12,183 140 12,743 3,347 △ 16,090 合計 88,248 79,420 10,609 178,277 11,709 △ 16,090 173,896 セグメント利益(△損失)(注)4 2,970 419 △ 266 3,123 165 3,288 セグメント資産 223,859 105,720 12,378 341,957 3,516 △ 72,728 272,745 その他の項目 減価償却費及び償却費 6,029 4,455 1,261 11,745 117 11,862 減損損失 2,290 29 50 2,369 2,369 持分法による投資の減損損失 15 15 15 資本的支出 2,115 1,073 505 3,693 182 3,875 (注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。主な収益は、インナーウェア(ファンデーション、ランジェリー)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維関連製品他であります。 2.外部顧客に対する売上収益には、顧客との契約から生じた収益及びその他の源泉から生じた収益が含まれております。…
主要な顧客・販売先
抽出本文
/ 原文長 約825文字
3.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (5)資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。営業活動による純現金収入により、外部からの多額の借入や、その他の資金調達手段に頼らずに、大部分の運転資金の確保や設備投資、配当金の支払が可能となっております。ただし、金融機関に借入枠は設けており、2026年3月31日現在の借入枠の合計は521億円、借入枠を設けている借入金の残高は119億22百万円となっており、主な残高の内訳としては当社が77億80百万円、WACOAL EUROPE LTD.が33億88百万円となっております。 これらの借入枠の期限は、ほとんどが自動的に更新されるものであり、現状更新を妨げるような事象は発生していないと考えております。仮にいずれかの子会社において借入が不可能になったとしても、グループの各社から資金を供給することが可能であると考えております。また、資金需要について大きな季節変動はありません。 また、子会社からの親会社への配当に係る規制は特に無いと考えております。 今後も目的や収益性を厳格に見積もることで、資金の流動性を確保していきます。 ①設備投資 「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載しております。 ②キャッシュ・フロー 「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。 なお、重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。