事業の内容
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3【事業の内容】 当社は、世の中にないオンリーワンの技術により、広く社会に貢献することを経営理念として、創薬、医療技術分野におけるイノベーションの推進に貢献するシステムの開発、販売を推進してまいりました。 当社は、『オプティカル事業』と『ライフサイエンス・機器開発事業』の2つのセグメントを有しております。 『オプティカル事業』の主要製品は放射光及びX線自由電子レーザー施設向けX線ナノ集光ミラーであります。 当事業では、兵庫県の播磨科学公園都市内に位置する大型放射光施設「SPring-8」<注1>や、「SPring-8」に隣接して建設されましたX線自由電子レーザー施設「SACLA」<注2>で代表される国内外の放射光施設やX線自由電子レーザー施設のビームライン(実験ハッチ)で用いられ、放射X線を利用した基礎研究や産業利用など幅広い研究のための高度化された分析システムに使用されるX線ナノ集光ミラーや関連ミラーを中心とした超高精度の表面形状ミラーをオーダーメードで製造・販売しております。 『ライフサイエンス・機器開発事業』の主要製品は各種自動細胞培養装置、その他各種自動化装置であります。 当事業では、創業当初から大手企業と各種自動細胞培養装置を共同開発し、製造・販売してまいりました。また医療・バイオ分野だけでなく半導体分野、化学・繊維分野、印刷分野等の様々な分野において研究機関や企業からの委託開発製品や独自の製品を開発・製造・販売してまいりました。 (1) オプティカル事業 当事業では、物質科学だけでなく、広く創薬や医療技術の基礎研究に取り組んでいる兵庫県の大型放射光施設「SPring-8」やX線自由電子レーザー施設「SACLA」等、国内外の先端的放射光施設やX線自由電子レーザー施設等で使われる反射表面の形状精度が1ナノメートル(10億分の1メートル、以下nmと表記。)以下の超高精度のX線ナノ集光ミラー等をユーザーに合わせて設計し、製造・販売しております。 本ミラーは放射光X線をnmスケールまで絞ることが可能で、それにより分析精度の向上、測定時間の短縮や極微小領域の分析等を実現し、放射光の優れた特性を発揮させることが可能になります。 (a) 放射光施設及びX線自由電子レーザー施設向けX線ナノ集光ミラーの技術的背景 「SPring-8」や「SACLA」で利用されている放射光は、電子銃から放出した電子を光とほぼ等しい速度まで加速した後に、磁力によってその電子の進行方向を曲げたときに発生し、赤外線、可視光線、紫外線、軟X線(波長が比較的長い、薄い空気層でも吸収されるような透過力の弱いX線)、硬X線(エネルギーが高く透過力の強いX線)等の色々な種類の光で構成されております。…
経営方針・経営戦略・対処すべき課題
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/ 原文長 約1727文字
(1) 経営方針 当社は、世の中にないオンリーワンの技術により、広く社会に貢献することを経営理念として掲げ、現在創薬、医療技術分野における先端技術の研究開発・実用化の促進に貢献することを中期経営方針として『オプティカル事業』及び『ライフサイエンス・機器開発事業』を推進しております。 (2) 経営環境等 (オプティカル事業) 世界の放射光施設やX線自由電子レーザー施設は約70か所あり、現在新設や増設等、高度化投資が盛んに行われております。また施設内にある実験ハッチを有するビームラインの数は1施設当たり平均約30本あり、1つのビームラインでおおよそ4~10枚のミラーが使用されており、これらがX線ミラーの潜在的な市場規模を構成しています。(平成27年6月19日、株式会社シード・プランニングによる調査「放射光用X線ミラー市場に関する調査」による) 特に、約10年前に当社のX線ナノ集光ミラーを上市した時点では、海外の放射光施設では今日のようなナノメートルレベルの高精度の表面形状のミラーの需要はわずかしかありませんでした。しかし世界の3大施設の1つである兵庫県にある大型放射光施設「SPring-8」で当社ミラーがはじめて採用され、その後も順調に納入実績を積んでまいりました。その後、当社ミラーを利用した最新の研究成果が発表されてからは、海外施設からの注文が急増し、今では当社ミラー売上の8割以上が海外受注分で占めるようになりました。 さらに現在の70か所のほか、新しい第4世代の放射光施設やX線自由電子レーザーなどの施設が約30施設建設中・計画中で順次完成しており、これら次世代の高度化施設の新設に伴い、高精度ナノ集光ミラーの需要拡大が予想され、今後それぞれの建設中の放射光施設のビームラインは2~3年ごとに5~6本のビームラインが随時立ち上がる予定で、少なくとも今後20年以上は需要が継続し、市場規模は拡大傾向にあると考えております。 (ライフサイエンス・機器開発事業) ライフサイエンス・機器開発事業は、創業当初から続く当社の根幹事業であり、特に自動細胞培養装置の事業は、大手企業が次々に撤退するなか、当社は再生医療及びiPS細胞関連機器へと順次開発・製造を推進してまいりました。今後も自動細胞培養装置の事業を継続するためには、これまでのように絶え間ない自動化の技術開発と協力会社との連携による効率の良い生産体制の構築が必要であると考えておりますが、さらに独自の培養技術の研究開発を推進し、そのキーテクノロジーをもとにした汎用製品の開発が必要不可欠と考えております。 現在、iPS細胞の出現により再生医療や創薬の分野において新しい産業が創出されようとしておりますが、iPS細胞の産業化が進む現状で、その大量培養技術の確立が急務となっております。…
対処すべき課題
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(3) 対処すべき課題 ① 事業活動に関わる課題 (オプティカル事業) 現有する生産設備だけではこれ以上の需要の伸びに対応することが困難であり、生産設備の効率化や増強、生産工程の見直し等を当事業での重要課題としてとらえております。 このため当社では、EEMナノ加工装置とMSI及びRADSIナノ計測装置等の生産設備の増設を積極的に進め、また海外競合他社に対する技術的優位性を維持するため、ナノ加工技術の効率化、高精度化を図るための研究開発を推進しております。 また世界各地の放射光施設では新しい第4世代の放射光施設により光源の強化が図られ、そのバージョンアップに対応するための新しい光学系の構築が求められており、回転楕円ミラーや形状可変ミラー等次世代放射光施設向けの新製品の開発・販売を推進しております。 なお、独自のナノ加工技術EEMとナノ計測技術RADSI及びMSIは世界に類を見ない高精度な原子レベルの自由曲面の加工を可能にするもので、最近では例えば半導体や宇宙ビジネスなど他の産業分野で使われる光学素子でも、従来技術では不可能な高精度化が望まれており、当社の表面創成技術はこれら分野においてビジネスを展開するための技術的ポテンシャルを有しております。そこで当社では放射光施設分野以外への市場開拓、企業との共同開発を積極的に進めてまいります。 また、当社ではナノ加工技術EEM以外にも大阪大学の表面加工技術であるプラズマCVMやCARE(触媒基準エッチング法)も技術導入し、実用化開発を進め、また新しい計測技術についても大阪大学と共同開発も積極的に進めており、成長分野への展開を図るうえで技術的ポテンシャルを上げ、選択肢を広げることにより有効的に新規参入する準備を進めております。 (ライフサイエンス・機器開発事業) 再生医療の拡大に伴い、その周辺産業の市場規模も拡大傾向にあり、その中で当社の対象市場となる自動細胞培養装置、培養容器(消耗品)及び再生医療・創薬用の各種細胞ソース等の市場も拡大すると予想されております。またiPS細胞による創薬への利用も研究開発が活発にされております。そこで当社は平成29年1月に上市したiPS細胞用の回転浮遊培養装置「CellPet 3D-iPS」や小片化装置「CellPet FT」をもとに商品展開を推進してまいります。 さらに近年オルガノイド(ミニ臓器)を作り出す技術は急速に進歩しつつありますが、当社の「CellPet FT」を使った培養が有効であると評価されており、今後オルガノイド培養に適用拡大を図ってまいります。 またこのように、当社としては当社独自の製品開発を積極的に進め、顧客を獲得し、市場の拡大に備えるために優秀な技術者の確保、生産体制の強化、保守サービスの構築が当事業での重要課題であると認識しております。…
経営成績・財政状態の概況
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3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 業績等の概要 (1) 経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、政府による継続的な経済対策を背景に、企業収益の改善や個人消費が底堅く推移するなど緩やかな回復基調で推移しました。世界経済においては、中国及び新興国の経済成長の鈍化等の不確実性は存在するものの、景気は緩やかな回復傾向が見られました。 このような経済環境の中で当社は、オプティカル事業及びライフサイエンス・機器開発事業という独自の技術を利用した二つの事業により、前事業年度に続いて増収増益を実現いたしました。また、放射光施設用のX線ミラーの事業拡大のみならず、当社が得意とする表面加工技術や計測技術を応用し、半導体分野等その他産業分野における新事業の開拓にも注力してまいりました。 この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a. 財政状態 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ1,400,379千円増加し、2,523,347千円となりました。 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ120,151千円減少し、418,033千円となりました。 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ1,520,530千円増加し、2,105,314千円となりました。 b. 経営成績 当事業年度の経営成績は、売上高、利益共に増加し、売上高は1,009,889千円(前期比26.0%増加)、営業利益243,622千円(前期比47.0%増加)、経常利益279,340千円(前期比39.9%増加)、当期純利益174,515千円(前期比34.3%増加)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 オプティカル事業は、売上高は903,661千円(前期比28.1%増加)、セグメント利益は522,227千円(前期比35.4%増加)となりました。 ライフサイエンス・機器開発事業は、売上高は106,227千円(前期比10.3%増加)、セグメント損失は100,575千円(前期はセグメント損失60,380千円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度 における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前 事業年度 末に比べ1,260,098千円増加し、 当事業年度 末には1,560,125千円となりました。 当事業年度 における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。…
セグメント関連
抽出本文
/ 原文長 約1025文字
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報 前事業年度(自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注)1 合計 オプティカル事業 ライフサイエンス・機器開発事業 売上高 外部顧客への売上高 705,463 96,347 801,811 801,811 705,463 96,347 801,811 801,811 セグメント利益又は損失(△) 385,592 △ 60,380 325,212 △ 159,521 165,690 セグメント資産 325,701 48,547 374,249 748,718 1,122,968 その他の項目 減価償却費 59,850 4,075 63,926 6,418 70,344 有形固定資産及び無形固定資産の増加額(注)2 82,101 13,433 95,534 20,802 116,336 (注)1.「調整額」の区分は、各報告セグメントに配賦していない全社費用、管理部門等の減価償却費、管理部門等の有形固定資産及び無形固定資産であります。 2.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、建設仮勘定の増加額は含めておりません。 当事業年度(自 平成29年7月1日 至 平成30年6月30日) (単位:千円) 報告セグメント 調整額 (注)1 合計 オプティカル事業 ライフサイエンス・機器開発事業 売上高 外部顧客への売上高 903,661 106,227 1,009,889 1,009,889 903,661 106,227 1,009,889 1,009,889 セグメント利益又は損失(△) 522,227 △ 100,575 421,651 △ 178,028 243,622 セグメント資産 514,836 49,773 564,609 1,958,737 2,523,347 その他の項目 減価償却費 48,962 511 49,474 7,332 56,807 有形固定資産及び無形固定資産の増加額(注)2 18,512 18,512 13,191 31,704 (注)1.「調整額」の区分は、各報告セグメントに配賦していない全社費用、管理部門等の減価償却費、管理部門等の有形固定資産及び無形固定資産であります。 2.有形固定資産及び無形固定資産の増加額には、建設仮勘定の増加額は含めておりません。